宇宙戦艦ヤマト:幻の8ミリフィルム版が劇場初公開 庵野秀明企画、プロデュースの放送50周年記念上映会

「宇宙戦艦ヤマト」のイベント「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念上映会」のビジュアル(c)東北新社/著作総監修西崎彰司
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「宇宙戦艦ヤマト」のイベント「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念上映会」のビジュアル(c)東北新社/著作総監修西崎彰司

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の放送50周年企画の第1弾となるイベント「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念上映会」で、幻の8ミリフィルム版「宇宙戦艦ヤマト」全3部が上映されることが明らかになった。8ミリフィルム版はテレビシリーズ全26話の再編集版で、1977年公開の「宇宙戦艦ヤマト 劇場版」の編集とは異なり、新規ナレーションも使用した“知る人ぞ知る”映像。初めて劇場公開されることになった。

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 8ミリフィルム版、全3巻の約36分の映像で、1977~78年頃に発売された。当時はまだビデオテープレコーダーの発売が始まったばかりで、映画などを短く編集したり数巻に分けて収録した8ミリフィルムが発売されていた。

 1974年10月6日午後7時半のテレビ放送開始から、ちょうど50年の2024年同日同時刻に、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催される一夜限りの上映イベントで、「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られる庵野秀明監督が企画、プロデュースする。テレビシリーズ第1話「SOS地球!! 甦れ宇宙戦艦ヤマト」も上映される。

 スペシャルトークイベントも開催され、庵野さんが司会を務め、「宇宙戦艦ヤマト2199」を手掛けた出渕裕さん、アニメ・特撮研究家の氷川竜介さんがゲストとして登場する。イベントの模様は全国の映画館でもライブビューイングされる。

 「宇宙戦艦ヤマト」は1974年にテレビアニメ第1作が放送され、「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」なども制作されてきた。第1作をリメークした「宇宙戦艦ヤマト2199」が2012~14年、「2199」の続編「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」が2017~19年に劇場上映、テレビ放送された。全2章の「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」が2021、22年に劇場上映された。全7章のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第2章「赤日の出撃」が11月22日から上映される。

 ◇庵野秀明さんのコメント(原文のまま)

 日本の「アニメ」は、50年前の1974年10月6日から始まりました。時に西暦1974年。半世紀も前に製作された『宇宙戦艦ヤマト』というテレビ漫画の出現が、如何に当時の自分たちに衝撃を与え、後に「アニメ」という言葉を生み出し定着させ、日本のアニメの流れと世の中の価値観に影響と変化を齎らしたのかを改めて伝え、50年後の現在を生きる人々の心に「ヤマト」の凄さや面白さを遺す上映イベントになれば、と思っています。これまでのファン&これからのファンの皆様、何卒よろしくお願い致します。中2の時から50年来のヤマト大ファン庵野秀明

 ◇氷川竜介さんのコメント(原文のまま)

 『宇宙戦艦ヤマト』と遭遇した50年前、視界を覆う膜がベリベリと剥がれるような衝撃を受けました。「テレビまんが」は「アニメ」に生まれ変わり、子ども向けを離脱したのです。まるで錆びた戦艦大和の中から宇宙戦艦ヤマトが出現して旅だったように……。すぐさま制作スタジオを突き止め、作り手たちと会話し、原画や設定資料のナマを目撃したときが、第2の衝撃です。「すごい作品には、すごくなる理由がある」と深く感じいった高校2年生の日々。その興奮を人に語り伝え、さらに広める行動に転化しながら、ヤマトを通じて出逢った人びとの熱狂に共鳴しつつ、50年が一瞬で過ぎた感があります。ここからさらなる飛躍が起きることを願っています。
 ◇出渕裕さんのコメント(原文のまま)

 これは時代の特異点である 日本アニメ史のパラダイムシフトとなった作品。日本のアニメーションをいまに至る姿に進化させた作品、それが『宇宙戦艦ヤマト』だ この時、日本のアニメは確かに、確実に、「ヤマト」前と「ヤマト」後で変わったのだ それは50年前『宇宙戦艦ヤマト』という作品が誕生した1974年。その年に生まれた人が50歳! そして50年といえば半世紀!なんてこった!である その50年周年を、この作品で人生を良い意味で、豊かに狂わされた人たちと共に祝えるこの瞬間に感謝を込めて 「ヤマト、発進!」

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