娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?
最終回 捨て身の復讐、決着。
12月23日(火)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、1月5日午後10時半から日本テレビ系で放送されるオムニバスドラマ「ノンレムの窓 2025・新春」を紹介する。
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芸人としてだけでなく、数々のドラマ・映画の脚本を執筆して向田邦子賞やギャラクシー賞を受賞するなど、脚本家としても才能を発揮しているバカリズムさん。本作はそんなバカリズムさんが原案や脚本を務めた“新感覚SFショートショート”ドラマで、2022年4月に第1弾が放送されて以来、実に今回第7弾となる人気シリーズだ。
今回は古田新太さん、中村倫也さん主演の「前の車を追ってください」と原田泰造さん主演の「よーい、フィクション!」の2本立て。「前の車を追ってください」はバカリズムさんの脚本、「よーい、フィクション!」は、「光秀のスマホ」「つづ井さん」などの竹村武司さんが脚本を担当している。
今回の2作品は「“夢と現実”“現実と非現実”の狭間を行き来するちょっと不思議なバカリズムワールド全開!」とうたわれている。「前の車を追ってください」は、そのタイトルの通り、「前の車を追ってください」と言われてしまったタクシードライバー(古田さん)と、言ってしまうことになった乗客(中村さん)が織り成すワンシチュエーションコメディーだ。一見何気なく思えるが、刑事ドラマでしか聞かないであろう「前の車を追ってください」というワード。現実に非現実が飛び込んで来るというシチュエーションを、ここまでイージー(褒め言葉)に作り出せるのはさすがの一言だ。
「よーい、フィクション!」は、国やスポンサーの指示でフェイクニュースを作ることになったテレビディレクター(原田さん)の物語。こちらは、現実にはあり得ないと思いつつ、ひょっとしたらあり得るかもと思ってしまうシチュエーションだ。風刺的な要素も持ち合わつつ、「ノンレム」ならではのコミカルさは失っていない異色作となっている。
第7弾を迎え、どちらの作品もシリーズが始まったころにはなかったような実験的な要素を持ち、トータルでは円熟味も持ち合わせてきた「ノンレムの窓」。1月12日からは、バカリズムさんが脚本を務め、富士山麓の小さな田舎町での“未知との遭遇”を描く連続ドラマ「ホットスポット」(日曜午後10時半)の放送を控えている。さらなる“バカリズムワールド”にも期待したい。
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