じゃあ、あんたが作ってみろよ
第9話 おにぎり食べて、元気だせ!
12月2日(火)放送分
北川景子さん主演の連続ドラマ「あなたを奪ったその日から」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)で、中越美海/結城萌子を演じている一色香澄さん。6月23日放送の第10話で、紘海(北川さん)の娘ではなかったことを知り、激しく動揺する美海として、真に迫る涙の演技を披露した。「シーン自体は重かったのですが、お芝居していてすごく楽しかった」という一色さんに話を聞いた。
あなたにオススメ
朝ドラ:来年度後期は「ブラッサム」 主演は石橋静河 モデルは…
ドラマは、食品事故で子どもを失った悲しみと憎しみを抱える母親が主人公の、サスペンスフルな親子愛の物語。
5月12日放送の第4話から本格登場している一色さんは2010年10月3日生まれの14歳。今回の役はオーディションで射止めたといい、演じる美海に対しては、最初から「明るくて元気で、天真らんまんな女の子」という印象を抱いていた。
美海には、小さい頃から鉄道好きの一面も。「美海ちゃんの好きなものに一直線な性格は、私と重なる部分でもあったので、すごく共感しました」といい、「鉄オタ感は出したいのですが、変に頑張りすぎて視聴者の方に引かれないように」と“いい塩梅”を狙った役作りの過程も「楽しかった」と話す。
それでも鉄道好きの女の子は、普段の一色さんからすると「珍しいタイプ」であり、演じるにあたっては多少の苦戦も。
「鉄道について語るシーンも多くて、好きなものに対してだから興奮して早口になるんですね。難しい電車の名前を早口でしゃべるのはすごく難しかったですし、全力で頑張りました(笑)。あと電車の名前とは別に帯の色とかもいろいろあって、インペリアルブルーとかアズールブルーとかロイヤルブルーとか、それらが混合してしまうときがあってひたすら暗記して覚えました」
もともとの性格は明るい一色さんだが、今まで演じてきた役が「少し影があるというか、繊細な子が多かった」だけに、美海の天真らんまんさを表現するのも挑戦となった。
「事務所の演技レッスンで明るい子の役を演じることもあるのですが、恥ずかしくなって、少し控え目にしてしまうのが自分の中での課題でもあったんです。だから、今回の役はとにかく明るくて、その明るさが大事な要素でもあるので、こういった役を演じること自体、新たな挑戦にもなりました」
そんな明るくて鉄道好きの美海だったが、6月16日放送の第9話の終盤から第10話にかけて、本当は自分が3歳の頃に行方不明になった結城旭(大森南朋さん)の次女・萌子であることを知り、激しく動揺する姿が描かれた。
紘海が本当の母ではないと分かったときのシーンについて、激しく感情をぶつけ合った北川さんから「エネルギーをすごく感じました」と話す一色さん。
「もちろん自分の中では、『こういうお芝居にしたい』というプランはあったのですが、段取りで北川さんと実際にお芝居をさせていただいたときに、うまく言葉にできないのですが、北川さんが持っていらっしゃるエネルギーをすごく感じて、自分が想像して以上に、びっくりするくらいの涙が出てきてしまいました。それだけお互いの持ってきたものがぶつけあったというか、そういった瞬間を初めて体験した気がして、シーン自体は重かったのですが、お芝居していてすごく楽しかったです」
ドラマは6月30日放送の最終話を残すのみとなった。
「どんな結末になるか、視聴者の皆さんも気になると思うのですが、美海ちゃんと紘海さんだけではなくて、登場人物それぞれの“人を思う気持ち”は、私自身が台本を読んで感動した部分でもあるので、それぞれの決断を優しく最後まで見守っていただけたらなと思っています」
「あなたを奪ったその日から」の出演で注目を集める一色さんは、今後に向けて「目標が二つある」と明かす。
「私は綾瀬はるかさんに憧れているのですが、『奥様は、取り扱い注意』では綾瀬さんがアクションもされていて、そのかっこよさにすごく引き込まれたので、私もアクションができる俳優さんになれたらというのがまずあります。あと小さい頃からドラマや映画を見るのが好きで、見たあとに登場人物の気持ちとか想像するのがすごく楽しくて、いつか演じる側にいけたらと思って私も女優を目指すようになったので、見てくださった方が何かに挑戦したいと思えるような作品に私自身も、携わることができたらと思っています」