べらぼう:まだまだ油断禁物? なぜミステリー仕立てに 脚本・森下佳子が語った“理由”

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK
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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK

 最終回の放送を残すのみとなった横浜流星さん主演のNHK大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(総合、日曜午後8時ほか)。12月7日放送の第47回「饅頭こわい」では、一橋治済(生田斗真さん)が“眠り毒”を飲まされ、秘密裏に阿波の孤島へと送られるという形で、松平定信(井上祐貴さん)らの仇討ちは終わりを迎えた。ここに至るまでの過程で、視聴者の間で話題となったのが、ミステリー仕立てのストーリー展開。脚本の森下佳子さんが“その理由”を語った。答えはある意味、単純明快で……。

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 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は64作目の大河ドラマで、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎(略して“蔦重”)の生涯を描いてきた。

 平賀源内(安田顕さん)の生存説を追う蔦重(横浜さん)の姿が描かれた第44回「空飛ぶ源内」(11月16日放送)以降、最終盤となったここ数回は、謎多き絵師である「写楽」や、その正体と言われる「斎藤十郎兵衛」もからませ、ストーリーがスリリングに展開。ミステリー色を一気に強めたようにも思えたが、森下さん自身は「私が扱ったこの時代の史料がそもそもミステリー仕立てというか、『よく分らないよな、結局』ってものが多かったというのもあると思います」と明かす。

 森下さんは「それこそ家基(奥智哉さん)の死や、家治(眞島秀和さん)の死とかでも、いろいろな文章、日記が残っていて、公式記録ではこうなっているけど、こっちではこうなっているよなっていうのもあるので。『それって謎のままなのね』というのがものすごく多かったんです」とも話ていて、「史料がわりとが残っているからこそ、余計に分らない感じになっているんだと思いますし、そういうところを素直に(脚本に)反映すると、わりとミステリー仕立てになったというか。そういうところはあるかなって」と結論付けた。

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 本編に話を戻すと、「写楽」に関しては、その正体を「喜多川歌麿を中心とした複数人説」に着地していて、「斎藤十郎兵衛」についても、能好きの一橋治済と“顔が瓜二つ“の能役者として、「治済の替え玉」という枠に巧みに収めた印象だ。

 一方、ミステリー仕立ての発端となった源内生存説に関しては、いまだ謎を残したまま。もちろん、一橋治済がすんなり大人しく阿波の孤島送りになったとは信じきれない部分もある。

 12月14日に15分拡大で放送される最終回では、そのあたりが二転三転するのか、まだまだ油断は禁物だ。

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