横浜流星さんが、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎の生涯を演じた大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」。同作に代わって、2026年1月4日にスタートするのが仲野太賀さん主演の「豊臣兄弟！」。天下人の弟・豊臣秀長を主人公とした3年ぶりの戦国大河となる。ここでは基本情報をおさらいする。

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　◇夢と希望の下剋上サクセスストーリーはどう進む？

　「豊臣兄弟！」は、65作目の大河ドラマ。豊臣秀長（小一郎）を主人公に、兄・秀吉（藤吉郎）とともに強い絆で天下統一という偉業を成し遂げる豊臣兄弟の奇跡を描く、夢と希望の下剋上サクセスストーリー。秀長を仲野さん、秀吉を池松壮亮さんが演じる。

　脚本は、「半沢直樹」（TBS系）や連続テレビ小説（朝ドラ）「おちょやん」などで知られる八津弘幸さん。また音楽を木村秀彬さんが手がけ、語りを俳優の安藤サクラさんが担当する。

　では、「秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまでいわしめた天下一の補佐役・豊臣秀長の目線で描かれる物語はどう進んでいくのか。

　尾張中村の貧しい農家に生まれた小一郎（のちの秀長）は、田畑を耕し土と共に生きる暮らしに満足しながら、平穏な日々をすごしていた。ある日、音信不通の兄・木下藤吉郎（のちの秀吉）が意気揚々と姿を見せる。若き戦国武将・織田信長に仕官して大出世を目指しており、小一郎に自分の家来になってほしいと願い出る。

　強引な兄の誘いに巻き込まれる形で武士への転身を余儀なくされた小一郎は、母と姉妹を残し生まれ故郷の中村をあとにする。藤吉郎とともに城下町の清州に出てきた小一郎は主君・信長と運命的な出会いを果たす。その他、信長のもとで野心を燃やす若き家来たちなど、その後の木下兄弟の運命を左右する人物との邂逅を経て、ついに「桶狭間の戦い」の火ぶたが切られる。信長の奇跡の大勝利に、武士として生きていく覚悟を決めた小一郎だが、それはピンチと苦労の連続の始まりだった……。

　天下布武への道をひた走る信長のもと、メキメキと頭角をあらわしていく兄・木下藤吉郎。その天才的といわれる武功の数々を実現せしめたのが、弟・小一郎の知恵と勇気、そして持ち前の「調整力」。目の前に立ちはだかるハードミッションを絶妙のコンビネーションで次々とクリアしていく木下兄弟。やがて小一郎は兄とともに、万民が笑って暮らせる太平の世を作るという夢を抱き始め……と展開していくという。

　◇人気武将に乱世に翻弄されるヒロイン　本格的な戦シーンにも期待

　1963年に始まり、60年以上という長い歴史を誇る大河ドラマ。“戦国もの”とされるのは、「豊臣兄弟！」が22作目となる。

　秀吉と秀長の“豊臣兄弟”、秀吉とともに“三英傑”とされる織田信長、徳川家康に加え、明智光秀、前田利家、浅井長政、今川義元、柴田勝家、松永久秀といった人気武将・大名が続々と登場すのも見逃せない。

　信長役を小栗旬さん、家康役を松下洸平さん、光秀役を要潤さん、利家役を大東駿介さん、長政役を中島歩さん、義元役を大鶴義丹さん、勝家役を山口馬木也さん、久秀役を竹中直人さんが務めることがすでに発表。若き織田信長が、今川義元率いる大軍を急襲して勝利を収めた「桶狭間の戦い」など本格的な戦シーンも期待できそうだ。また描かれるなら、大河ドラマでは19回目となる「本能寺の変」も、いまから気になるところだろう。

　“戦国もの”とされる大河ドラマに欠かせないのが、乱世に翻弄されるヒロイン。筆頭は、小一郎の幼なじみで、“初恋のひと”となる直。直は小一郎と藤吉郎の故郷・尾張中村の土豪の娘で、白石聖さんが演じる。

　直とは違った形で波乱の生涯を歩むのがご存知、信長の妹の市。“戦国一の美女”“絶世の美女”などと言われる市に扮（ふん）するのは、宮崎あおいさんだ。宮崎さんは、主演を務めた「篤姫」（2008年）以来、18年ぶりの大河ドラマ。兄・信長役の小栗さんとは「お芝居で共演するのは約24年ぶり」となる。

　そのほか、“小一郎の正妻として生涯をともに歩む”慶役で吉岡里帆さん、“夫の秀吉とともに天下人への階段を昇りつめる”寧々役で浜辺美波さん、“夫・前田利家とともに歩み、支え続けた賢妻”まつ役で菅井友香さん、“数奇な運命に翻弄された浅井三姉妹の長女”茶々役で「乃木坂46」の井上和さんらが出演。宮崎さんを除く、白石さん、吉岡さん、浜辺さん、菅井さん、井上さんは今回が初の大河ドラマで、どんな形で物語に彩りを加えてくれるのか、注目だ。