未来のムスコ
最終回 ついに完結!明かされるムスコの秘密——
3月24日(火)放送分
俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第123回(3月25日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時10分の77.8%だった。
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「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。
第123回は、トキ(高石さん)のもとにヘブン(トミー・バストウさん)の死を知ったイライザ(シャーロット・ケイト・フォックスさん)が訪れる。居合わせた丈(杉田雷麟さん)が通訳をする中、ヘブンのことを悼むトキとイライザ。そんな中、イライザから聞かされた「KWAIDAN」のアメリカでの評判に、トキは動揺する。ヘブンが「KWAIDAN」を書いたきっかけがトキだと知ったイライザは、激しい怒りをトキにぶつけ始める。
テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は、70%に迫る比較的大きな“山”を放送中に何度も作るグラフを描いた。中盤から終盤にかけては、午前8時10分の77.8%を頂点とする大きな“山”を作り、視聴者の関心を強く引き付けた放送回となったことをうかがわせた。
序盤、まず注目度が上昇するのは68.0%の午前8時3分。丈が通訳をする中、「最後にベストセラーが書けて東京にもいい思い出が残せたと思います」というトキの言葉に、イライザの表情が固まった後のやりとりが3分台だ。イライザは「KWAIDAN」は売れておらず、評判も良くないこと、そもそも西洋人には読み方が分からないと伝える。イライザから聞かされたアメリカでの“本当の評判”に、トキは動揺。イライザは、どうしてヘブンは最後に子どもでも読める民話集を書いたのかといら立ち始める。
次の“山”は、オープニング後の午前8時6分(68.7%)。大声を上げるイライザに、司之介(岡部たかしさん)やフミ(池脇千鶴さん)が心配する。イライザは急に「いい思い出を話し合いましょう」と言い始めるが、トキの動揺は収まらない。トキが「アイムソーリー」とイライザに謝る直前までが6分台だ。
トキが「私のせいなんです」「私が夫に……私が読める本をお願いして……」と伝える午前8時7分台は注目度が61.8%まで低下するが、それを聞いたイライザが机をたたき、激高する午前8時8分(72.5%)から一気に注目度はジャンプアップする。「彼はベストセラー作家として、大事な時期だったのよ! 彼は終わった、と言う人たちを黙らせる最後のチャンスだったのよ!」「信じられない……。台無しだわ。分かる? すべて……台無しにしたの」と、涙ながらにイライザはまくし立てる。
怒ったイライザが荷物を持って、家を出ていく午前8時9分台(74.1%)を経て、午前8時10分には77.8%と、この日のピークを迎えた。
ピークの午前8時10分と続く午前8時11分(76.0%)は、足早に立ち去るイライザと丈の会話の場面。「おトキさんのせいではありません。先生はずっと怪談を書きたかったんだと思います」。丈が呼びかけると、少し冷静になったイライザは「代わりにおトキさんに書いてもらってくれない?」と急に切り出す。「小説……いや、回顧録……。そう、回顧録を。あなたが書かせるの。お兄さんのように、リテラリーアシスタントとなって。おトキさんにしか書けないものがあるはずだから」と丈に語りかけ、「レフカダのためよ。待ってるわ」と言い残し、去って行く。
イライザの涙ながらの激高から、一転、回顧録の発注という予想外の展開に、視聴者の関心も一気に引き付けられたのだろう。
終盤も午前8時13分に69.1%と小さな“山”を作った。トキに何が書けるのだろうかと家族で話し合う場面で、丈が「何か書けますか?」と尋ねると、「書けん」「というか、頭の中が今、ぐちゃぐちゃだけん」とトキが感情的に答えるあたりまで。
イライザもトキも、感情の起伏が非常に大きな15分間。視聴者もその起伏に乗って、一緒にアップダウンしていたのかもしれない。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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