ワンピース
第1163話 褒めてほしい ロビンとサウロの再会
5月24日(日)放送分
2007年にフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送された人気テレビアニメ「モノノ怪」の完全新作劇場版「劇場版モノノ怪」三部作の最終章となる第三章「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」が5月29日に公開される。2024年7月公開の第一章「唐傘」、2025年3月公開の第二章「火鼠」に続き、主人公の薬売りを演じる神谷浩史さんは、第三章「蛇神」について「最高にエンタメしている」と語る。収録の裏側、薬売り役への思いを聞いた。
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「劇場版モノノ怪」は、女たちの情念が渦巻く大奥を舞台に、薬売りが“モノノ怪”の正体を追うことになる。神谷さんは、第三章「蛇神」の公開を控え、「ああ、終わるんだ、という」と語る。
「『唐傘』から『火鼠』はかなりスピーディーに作業が進んでいたんです。『唐傘』の公開記念舞台あいさつの翌日に『火鼠』のアフレコをしていますから(笑)。その時に『蛇神』のことなんて、誰も何も言わなかったですからね。とはいえ、着々と作業が進んでいって、アフレコは済んでいるので、僕としてはあとはお任せして完成を楽しみに待っているような状態です」
第一章「唐傘」では、新人女中が個を捨てて集団に尽くす規律を課せられる姿が描かれ、第二章「火鼠」では、それぞれの家を背負う御中臈が権力争いに巻き込まれる様が描かれた。第三章「蛇神」では、天子と天子の正室である御台所の幸子がメインキャラクターとなり、大奥の誕生に関わる最大の秘密が明らかになる。薬売りは、過去最恐のモノノ怪と対峙(たいじ)し、絶体絶命のピンチに陥ることになる。
神谷さんは第三章のシナリオを読み、「これを絵にするのは大変だろうな」と感じたという。
「シナリオとしては、『唐傘』が一番複雑だったと思います。『火鼠』は分かりやすい話になって、『蛇神』はその先にあるものなので、これまで語られていない部分がつまびらかにされて、ようやく全ての物語がつながる。みんなが一番見たかったものが『蛇神』では展開されていきます。第一章、第二章を見た方だったら、みんなが納得してくださると思いますし、『これが見たかったんだ』と思ってもらえると思います。最高にエンタメしている話なんですよね。故に絵を作るのが大変だろうなと。第一章も台本はすごく分厚かったんですが、第二章で若干シンプルになった分、台本も薄くなり、第三章はまた分厚くなって、第一章以上のボリュームでした。それだけト書きが多く、説明しなければいけない部分が多かったのだと思います」
劇場版三部作では、第一章公開時に「モノノ怪」シリーズの薬売りは64人いるという設定が明かされた。テレビシリーズの薬売りは離(り)の薬売り、劇場版の薬売りは坤(こん)の薬売りで、神谷さんは新たな薬売りを演じることになった。
「オーディションの段階で中村(健治)監督から、薬売りがどんな存在なのかについて、情報としていただいていたんです。その時に僕が印象に残っているのは、『テレビシリーズの薬売りは仮面ライダー1号で、劇場版の薬売りは仮面ライダー2号です』と言われたことです。つまり、仮面ライダーはいっぱいいて、その中の誰なのか、という。なおかつ、今回の薬売りは能動的に人を助けようとするという意志が強いと。大奥という男子禁制のところに自ら踏み入ってまでも事をなそうという意志を持っていない限り物語が進まないんですよね。そうした説明を聞いて、『あ、それだったら僕はできる』と思ったんです」
とはいえ、新たな薬売りを形作る難しさもあった。
「薬売りに共通している雰囲気、ゼロイチの部分はテレビシリーズで作ってくれているから、僕はそれに乗っかっている。それがある意味、ラクな部分であり、しんどい部分でもありました。ゼロイチの部分を自分で作っていたら、多分もっと自信を持ってできたと思うんですけど、そうじゃないので。共通している雰囲気を踏襲した上で、なおかつ能動的に人を助けるためのアプローチを付加しなきゃいけない。だからといって、前のめりすぎるとまた違うものになってしまうから、そこの乖離(かいり)が起きないような範囲で表現していくのは、結構課題だったと思います」
第一章、第二章の積み重ねがあり、第三章で演技に変化や違いはあったのだろうか。
「第一章、第二章はまだ探っている部分があったんです。第三章の蛇神という敵がいることは理解していて、そこにたどり着くまでに二体のモノノ怪を祓(はら)わなければいけないという物語は最初から分かっていました。当然唐傘、火鼠も強かったけれど、そこに力の全てを使って対峙するのではない、ということなんですよね。だから、余力を残しながら、ちゃんと祓っていかなきゃいけなかった。そこは探っていかなきゃいけない部分だったんです」
薬売りが三部作を通して、大奥に潜むモノノ怪に立ち向かっていく様は、自身が薬売りという役にアプローチする過程とリンクしたとも感じているという。
「新しく皆さんにお見せする薬売りは、どこが正解なんだろう?と探っている部分も当然あったので。蛇神戦に向けて、一個一個探りながら、一個一個目的を達成していくという行為が、僕が薬売りという役をいただいてアプローチする時にちょっとリンクした部分があったのかもしれないなと思っています。第一章、第二章を皆さんにお見せして、新しい薬売りが認識された上で、第三章に臨めているので、『こいつを倒すためにここに来たんだ』という目的に全力で今回はぶつかっていける。今まではペース配分や探っている部分がありましたが、今回はそういうところじゃない部分でチャレンジできているので、過去2作品とは違うかもしれません。さらに強い敵を倒すためにリミッターをどんどん解除していかなきゃいけないという。余力を残してペース配分していかないと、ここにたどり着けなかったということですよね」
さまざまの人気作で主人公はもちろん、数々の魅力的なキャラクターを演じてきた神谷さんだが、そのキャリアの中で「劇場版モノノ怪」の薬売りという役をどう捉えているのか。
「40歳から50歳という節目の年をまたいで、まだ劇場作品で自分が主役というポジションにいられていると実感できる、とてもありがたい役だなと。単純に言えばそうなのですが、年齢を重ねたからこそ自分がキャラクターに付加できる魅力みたいなものを考える年かなという気はしているんです。若い時は、若いという才能がものすごくあるので、それに助けられていたというか、その才能に重きを置いている部分があったと思います。その若さという才能にはもう恵まれていない中で、じゃあどうやったらこの作品、この役をみんなに納得してもらえる何かにできるんだろうかと試行錯誤して、アプローチできた気はしているんです。いつもそうなんですけど、20代だろうが30代だろうが40代だろうが、その時にできる最高のものを求めてアプローチしていく。そういった意味では、薬売りは、僕がこの時代に一番いいものをちゃんと提供できるようにアプローチできる、そういうものを与えてもらえた、僕にとってはすごく価値のある役です。そういう役に巡り合えないまま時間を、キャリアを重ねていく人生じゃなかったということですよね。それは本当に幸せだなと。そういう幸せを与えてくれた役かもしれないですね」
そう語る神谷さんが、第三章では最も強いモノノ怪と対峙する薬売りを表現する。ワクワクせずにはいられない。(しろいぬ/MANTANWEB)
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2026年05月29日 08:00時点
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