ブラタモリ:地震から10年で熊本城を“異例の再訪” 現在進行形で未来につながる“エモい”回に 担当D&佐藤茉那アナに聞く

5月30日放送の「熊本城復興10年 新発見スペシャル」の一場面 (C)NHK
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5月30日放送の「熊本城復興10年 新発見スペシャル」の一場面 (C)NHK

 タモリさんがさまざまな街を訪ね歩くNHKの人気番組「ブラタモリ」(総合)。5月30日午後7時半から「熊本城復興10年 新発見スペシャル」が放送される。旅の舞台は熊本城。前回、番組が同地を訪れたのは2016年。その放送直後に地震に襲われたため、震災前の熊本城の姿を収めた貴重な回となった。それから10年、過去、まったく同じ場所を取り上げることはなかったという「ブラタモリ」にとって“異例の再訪”となる同回の見どころを、担当ディレクターの夏目裕人さんと、タモリさんの旅のパートナーを務める佐藤茉那アナウンサーに聞いた。

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 ◇「いつもとは違う後味を感じる」回に その理由とは…

 「熊本城復興10年 新発見スペシャル」は、2016年の熊本地震から10年がたち、タモリさんが震災前以来となる熊本城を再訪問。復旧の現場で明らかになった新発見もあるといい、受け継がれる技と人々の思い、復興10年の今だから見える全貌に迫る……という内容だ。

 かつてNHK熊本放送局に勤務し、地震で被害を受けた熊本城の姿を間近で見ていた夏目さんは、当時を振り返り「すごく胸を痛めたのをおぼえています」と明かす。

 そんな夏目さんの目から見て、復興の途中にある熊本城は「被災した姿をありのまま伝えながら、地震の前と後で違う見せ方をしようとチャレンジしているところ」。「そのあたりも番組としてうまく伝わるといいなと思いました」と話す。

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 復興の現場で奮闘する人々の思いとともに、現在の熊本城の姿も映し出す番組は、夏目さんいわく「番組を見た方が、いつもの『ブラタモリ』とは違う後味を感じる」回にもなっているという。その理由とは……?

 「『ブラタモリ』では大体一つの街や地域を取り上げて、その場所に詳しい専門家の方がタモリさんとパートナーのアナウンサーを案内するのが基本のスタイル。どういうふうにこの場所が出来上がったのかを解き明かしていく番組だと思うので、どうしても過去の話になってしまう。でも今回は、案内人を務めてくださったのが、まさに今、復旧工事や調査に携わっている方で、本当の意味で『当事者の方の声が聞けた』というのがあります。10年たって新しく分かったこともあって、現在進行形で未来につながっているところを取り上げるというのは、いままでの『ブラタモリ』ではあまりなかった部分。復旧に携わっている石工さんにも話を聞くことができたのですが、すごく胸打たれるものがありましたし、普段のノスタルジーな感じとはまた違った、エモーショナルな番組になっているんじゃないのかなと思っています」

 ◇「世代を超えてどんどん引き継がれていく」思い目の当たりに

 タモリさんの旅のパートナーを務める佐藤アナは2020年入局で、最初の赴任先が熊本放送局だった。同地に勤務したのは2020年から2024年の約4年。「地震直後の熊本城のことは分からないのですが、日々少しずつ復旧が進んでいるなと感じていました」と明かす。

 「熊本放送局のすぐそばに熊本城があったので、自分なりに4年間の変化を見てきたなと思っていましたが、今回のロケで熊本城に着いたときに、以前と様子がすごく違っていて、私が熊本を離れてから2年の間も着実に復旧工事が多くの人の手で進められていたんだな、“たったの2年”じゃなかったなとすごく感慨深い気持ちになりました」

 佐藤アナは「復旧作業中の今だからこそ見られる景色、知れること」を見どころの一つに挙げる。

 「今回のロケで、解体された『宇土櫓(うとやぐら)』の部材を見ることができたのですが、宇土櫓という建物が、先代たちの手によってどう守られてきたのか、それをどう守ろうとしているか、部材を見れば分かるというか。宇土櫓って国指定重要文化財で、地震で傾いてしまったので、1回全部解体して、新たに組み直すという復旧作業が2032年まで続くのですが、この部材からは、自分が思っていた以上に建物が大事にされてきたことがものすごく伝わってきたので、復旧作業を進んで、元の姿に戻ったときには涙が出そうな気がします」

 熊本城全体が完全に復旧するのは2052年までかかると言われている。「復旧工事が数十年かかるという話は、熊本放送局にいた頃から耳にしてはいたのですが」と話す佐藤アナには新たな気づきもあった。

 「今、復旧作業に携わっている職人さんたちだけではたどりつかない、30年後を担う職人さんたちを同時に育成しながら気持ちをつないでいかないと熊本城の復旧は完了しないんだなと。現役の石工さんにお話をおうかがいする中で、『1年目です』という方もいらっしゃったのですが、その方は熊本出身で、(熊本城の復旧で)石を積む様子を近くて見ていて、シンプルにかっこいいなと思って始めたとおっしゃっていて、すごくすてきなことだなと思いました。熊本城は本当に多くの方に大事にされているお城なんだなと思いましたし、それが世代を超えてどんどん引き継がれていっている、そんな様子を今回、目の当たりにしたなと思いました」

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