井上芳雄&宮澤エマ:「第79回トニー賞」授賞式の見どころ、注目作品を語り合う ナビゲーターを務めるWOWOW生中継番組へ意気込みも

WOWOWのインタビューに答える井上芳雄さん
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WOWOWのインタビューに答える井上芳雄さん

 米演劇・ミュージカルの祭典「第79回トニー賞」授賞式が6月8日(日本時間)、米ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催され、WOWOWで独占生中継される。授賞式を前に、生中継番組でナビゲーターを務めるミュージカル俳優の井上芳雄さんと俳優の宮澤エマさんが、トニー賞の見どころ、生中継への意気込みなどを語った。

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 --今年もいよいよ、「トニー賞授賞式」の生中継が近付いてきました。井上さんは今年で12回目、 宮澤さんは6回目のご出演となりますが、今回改めてナビゲーターのお話がきたときの感想を教えてください。

 井上芳雄さん:12回目って、もう干支(えと)も一周するほど長くやらせていただいているんですね。 とてもありがたいですし、今年もお話をいただけてとてもうれしいです。ただ、毎年このトニー賞の時期は、自分の舞台の本番か稽古中ということが多いので、その時僕がどこにいるのか?  東京?大阪?と心配で(笑)。結果、今年はその時期は北海道にいるんですけど……。

 周りの皆さんにご協力をいただきながら、今年はなんとか東京のスタジオから参加できることになってほっとしています。 トニー賞授賞式には、多少の無理をしてでも参加したいなという強い思いがあるので、今年はスタジオからお届け出来るのでうれしいです。

 宮澤エマさん:私も、 とってもありがたいことに、 ずいぶん前の段階から……昨年のトニー賞授賞式が終わった後、 割と早い段階で「来年もぜひ」とお声掛けいただいていたんです。それは純粋にうれしかったですね。私は 2021年のコロナ禍からナビゲーターを務めさせていただいているのですが、通常スタイルのトニー賞に戻ってからようやく2、3年といったところですね。 年々、私のトニー賞に対する理解や愛着だったり、演劇への情熱といったものがちょっとずつ増しているなと実感しています。そんな中で今年もこうして関われるのは本当に光栄です。

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 --スペシャル・サポーターの京本大我さんも、今年で3年目です。2年ぶりに東京のスタジオに3人がそろうことへの期待についてもお聞かせください。

 井上さん:大我は、舞台では共演していましたが、最初は、「ミュージカルは好きだけどトニー賞とかブロードウェイのことはそんなに詳しくない」というところから入っていたと思うんですね。でも去年はニューヨークへ行ったり、今年は韓国に行ったりして、どんどん世界のミュージカルに詳しくなってきている。ほかでもキャリアを重ねて、コメント力もどんどんアップしていて、ちょっと偉そうに聞こえてしまうかもしれませんが、成長を感じるなと思います。今年は同じ東京のスタジオでそろうのが、うれしく安心感がありますね。

 宮澤さん:大我くんは、去年一緒に司会進行を務めてくださいました。ご本人は「トニー賞のこととか、僕はまだまだ勉強中なので」とおっしゃっていたのですが、本当にたくさん勉強して臨んでくださっていることが、その知識量からとてもよく伝わってきました。芳雄さんがスタジオにいない中で、すごく頼もしかったです。最初は芳雄さんがいて、そこに私が加わって“ニコイチ”みたいになっていったところに、大我くんが加わって“サンコイチ”のチーム感がだんだん生まれてきたなと感じています。この3人ならではの化学反応を、今年も存分にお見せしたいですね!

 --トニー賞の生中継は日本時間の早朝からとなります。朝一番から気持ちを高めたり、長丁場の生中継に臨むにあたって、お二人が感じていることや楽しみにしているポイントを教えてください。

 宮澤さん:早朝にリアルタイムで見てくださる視聴者の方も、きっと朝早く起きて一緒に盛り上がりたいと思ってくださっているはずです。そういう意味では、芳雄さんが同じスタジオにいてくださるというのは、朝から「みんなで盛り上がっていくぞ!」というエネルギーにあふれた気持ちになれるので、率直にすごくうれしいですし、とっても楽しみです!

 井上さん:生中継は、4時間くらいの長丁場。しかも国際中継なので、時差や多少のディレー(遅れ)もあるし、予定しているタイムスケジュールが突然変わり、いきなりCMが入ったり、逆に入らなかったり……(笑)。最初のうちは本当にドキドキしながらやっていましたが、今はもう「そういうもんだ」と思って臨んでいますね。エマちゃんも、臨機応変に対応するのが上手ですし。僕は、「トニー賞授賞式」のナビゲーターになるまでは、司会進行をしたことはなかったんですよ。僕、ミュージカル俳優なので(笑)。でもナビゲーターになって、鍛えられましたね。間に歌を入れてCMにつないだこともあったり……いろいろやりましたね。これができたらもう怖いものないだろ!みたいな(笑)。

 --先日、今年のノミネート作品が発表されましたが、気になる作品はありましたか?

 井上さん:「ロストボーイ」は、ワークショップの段階を見学しているので、気になりますね。その段階でもすごく面白い作品だったんですよ。演出のマイケル・アーデンも知っていますし、彼は今一番と言っていい勢いがあるので。去年は「メイビー、ハッピーエンディング」でミュージカル演出賞を受賞しているので、2年連続で取ることが出来るのか?という期待もあります。今年は全体的にノミネート作品数が少ない方だとは思いますが、その中でもいい作品は生まれていて、残っていくと思います。

 ミュージカル・リバイバル作品賞の中には、僕も出演した「ラグタイム」が入っていますね。本当にすばらしい作品ですし、それが今リバイバルされて評価されているのはうれしいです。時代が求めているというか、多種多様な人がいて分断が進むアメリカで、共に生きていくことを考えるには本当にいいミュージカルだと思います。

 宮澤さん:残念ながら、今回実際に現地で観劇できた作品はないのですが、気になる作品はたくさんあります。ミュージカル部門は少数精鋭という感じで、 例年だと良い作品がありすぎて「この作品とこの作品が競い合うなんて、どちらかに軍配が上がったとしても、もう一方は悔しいだろうな」と思うことがよくあるのですが、今年はまた違った面白さがありますね。

 個人的にすごく気になっているのは、芳雄さんもおっしゃっている「ロストボーイ」。私は個人的に“飛ぶ”という演出にすごく心惹かれるものがあって。「ファインディング・ネバーランド」などもそうですが、舞台ならではの演出としてフライングをどう表現するかということに、すごく興味があります。また、トレーラーを見る限りではハートウォーミングな部分もありそうで気になっています。

 同じくハートウォーミングという意味では、「トゥー・ストレンジャーズ(キャリー・ア・ケーキ・アクロス・ニューヨーク)」も応援したいなという気持ちがあります。ただ、それらの対抗馬である「シュミガドーン!」や「タイタニーク」が、あまりにも“ザ・エンタメ作品”なので、賞の行方がどうなるか本当に読めないですね。

 ――最後に、今回の「第70回トニー賞授賞式」生中継の魅力と、ナビゲーターとしての意気込みやメッセージをお願いします。

 井上さん:WOWOW さんのおかげもあり、トニー賞の認知度も上がってきていると感じます。最初は、日本のミュージカル・演劇界でもトニー賞を知っている人は少なかったので、トニー賞の説明から始めていました。それが今は、たくさん宣伝もしてくださいますし、エマちゃんや大我をはじめ多くの方が関わってくださっています。認知度が上がっていることに喜びを感じつつも、さらにたくさんの人に知ってもらいたいなと。

 トニー賞は授賞式のパフォーマンスやハリウッドスターの登壇など豪華なステージがメインではありますが、先ほどお話ししたように世界の情勢も表していますし、今年の司会はP!NKさんなのでより広く、音楽ファンの方にも見ていただけるかなと。自分とは縁遠いと思わずに、興味を持っていただけるきっかけがたくさん詰まったアワードなのでぜひ気楽にご覧いただきたいなと思います。

 僕は、ナビゲーターとして……毎年ただただ楽しんでいますが(笑)。今年もミュージカルや演劇に詳しくない方にも、分かりやすくお伝えできるよう心掛けたいですね。 隣にエマちゃんがいてくれるので、心置きなくボケられますし(笑)、エマちゃんがしっかり進行してくれるでしょう(笑)。大我も頼もしくなっているので、もうただただ楽しむしかないですね!あとは、オープニングの僕のパフォーマンスですね。今年もいろいろ考えているので、それも楽しみにしていただければうれしいなと思います。

 宮澤さん:トニー賞の魅力は、どのアワードよりも「エンターテインメントの力を見せつけてやる!」という強い気概にあふれているところです。そしてその気概が、お互いを蹴落とし合うようなライバル心ではなく、「私たちは演劇を愛する大事なコミュニティなんだ」という絆の強さに基づいています。私たちがつながることによって、より多くの人に舞台芸術の素晴らしさを届けることができるんだ、というコミュニティの尊さを感じられるのが、本当にユニークで素晴らしいアワードだと思います。

 パフォーマンスの見応えという意味でも、トニー賞は本当に群を抜いていると思いますし、何が起きるか分からないライブならではのワクワク感、そして受賞スピーチの中に込められた強い社会的メッセージも大きな見どころです。もしかしたら「アメリカがカルチャーの最先端なのか?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも演劇においてこれだけの才能と底力があって、もしかしたら過激とも思われるようなテーマに切り込んでいく。その開拓精神と、それを支える経済力があることは、世界でもブロードウェイにしかないと思うんです。なので、演劇好きの方はトニー賞を見ると演劇の未来が見えるかもしれないし、まったく詳しくないという方も、パフォーマンスをただただ楽しむだけでもとっても豊かな時間が過ごせるんじゃないかなと思います。

 私たちは3人とも舞台に立っている人間でもあるので、その視点からお伝えしつつ、 スペシャリストたちと視聴者の皆さんの間の橋渡しになるといいなと。そして、皆さんと一緒に、 「フゥー!」なんて朝から盛り上がっていける(笑)、そういうテンションの高さで伝えていくのがミッションかなと思っています。

 ※……「生中継!第79回トニー賞授賞式」(同時通訳版)は、6月8日午前8時からWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで生中継・ライブ配信される。また、授賞式の字幕版が6月13日午後6時半からWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで放送・配信される。

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