長渕剛:「古巣に帰りました」13年ぶりドラマ出演に気合 たけし主演、倉本聰脚本「歸國」

スペシャルドラマ「歸國」の制作発表会見に登場した長渕剛さん
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スペシャルドラマ「歸國」の制作発表会見に登場した長渕剛さん

 ビートたけしさん主演、倉本聰さん脚本のスペシャルドラマ「歸國(きこく)」(TBS系)の制作発表会見が1日、東京都内で行われ、長渕剛さん、小栗旬さん、向井理さん、堀北真希さんら豪華キャストが劇中の衣装で集結した。

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 「歸國」は、棟田博さんの短編小説「サイパンから来た列車」をもとに倉本さんが脚本化した。終戦記念日の8月15日深夜、東京駅のホームに幻の軍用列車が到着、戦争で全滅したはずの兵士の「英霊」たちが降り立ち、夜明けまでの数時間、現代の東京をさまよい歩く。彼らは今の日本に何を見たのか……という物語。

 俳優としての活動は映画「英二」(99年)以来11年ぶりで、ドラマはテレビ朝日系「ボディガード」(97年)以来13年ぶりとなる長渕さんは、英霊たちを率いる部隊長の秋吉を演じる。長渕さんは役そのままに軍服姿で敬礼し、「セイー! 現時刻は昭和85年8月15日○一○六、現在地は東京駅ホームである。今から65年前の本日正午……」と冒頭のセリフを力強く披露。「久々TBSの古巣に帰りました。倉本總先生の美意識に反することなく、鴨下監督の強烈な気炎の下で、先人たちの恥にならないように精いっぱいの表現をしていきたい」と意欲を語り、歌も披露するなど気合十分だった。

 木谷少尉役の小栗さんは「木谷という役は演じたら、とてもいろんな思いを出せるキャラクターだなと思いまして、これから役を作っていくのが非常に楽しみです」と語った。木谷少尉の恋人・洋子を八千草薫さんと過去と現代で演じ分ける堀北さんは「私は戦争があった時代のことは分からないことだらけですが、監督にもたくさんアドバイスをいただき、私なりに自分の中に取り入れて一生懸命演じたい。今回はピアノを弾くシーンもあるので、練習も頑張っています」とあいさつした。

 浅草出身の大宮上等兵を演じるビートたけしさんは「倉本先生と(演出の)鴨下(信一)先生という2大巨頭のドラマに出させていただくので非常にプレッシャー掛かっているんですが、役者さんもよくぞこれまで素晴らしい人を集めたなという方たちばかり。みなさんにうまく担いでもらって役をこなしたい」と意気込み、「作品的には自分がよく思うようなことが脚本に書いてあるので、感情を入れるのがうれしい。どんな仕事に就いている人も、ちょっと身につまされるような、日本人が改めて考えるべきことがつまった非常にいい作品だと思う」とアピールした。

 31年ぶりにTBSのドラマを手がける倉本さんも北海道から駆けつけ、「非常に素晴らしいスタッフとキャストがそろっていただいて、作品ができるのが楽しみ」とあいさつ。その後の取材では、長渕さんを起用した理由を「彼はぼくの周囲にいる役者というか、その中で最も古武士のような、精神的骨格を持っている人間だと思ったのでお願いした」と説明。「でも、たけしさんと長渕が一緒になると、乱闘が起こるんじゃないかと思ったですね。ハハハ」と笑わせていた。ドラマは、生瀬勝久さん、塚本高史さん、ARATAさん、温水洋一さん、遠藤雄弥さん、石坂浩二さんらも出演。8月14日午後9時~11時24分に放送される。(毎日新聞デジタル)

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