VAMPS:六本木フリーライブ直前インタビュー HYDE「一番の武器はライブ」

フリーライブを行った「VAMPS」のHYDEさん
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フリーライブを行った「VAMPS」のHYDEさん

 ロックバンド「L'Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)」のボーカルのHYDEさんと「Oblivion Dust」のギタリストのK.A.Zさんのロックユニット「VAMPS」が30日、六本木ヒルズアリーナ(東京都港区)でセカンドアルバム「BEAST」の発売を記念した無料イベント「VAMPS FREE LIVE@ROPPONGI HILLS ARENA」を開催。同イベントはファンクラブ向けに告知をし、約1300人が招待されたもので、その模様はSYNC MUSIC JAPAN(USTREAM on MySpace)やYahoo!ミュージックライブ、ニコニコ生放送ほか主要インターネット中継メディアでの世界初の完全生中継を実施した。イベント直前の2人に話を聞いた。

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 「VAMPS」は今年を“集大成の1年”と位置づけている。5月12日に5枚目シングル「DEVIL SIDE」、6月9日には6枚目シングル「ANGEL TRIP」、そして今回のアルバムと、3カ月連続でCDを発売し、ファンの期待を盛り上げた。

 HYDEさんは「ライブを見てもらわなきゃね。一番の武器はライブだと思っています」と、VAMPSの魅力を語った。アルバム「BEAST」については「VAMPSのスタイルになるようなパワーのある1枚」といい、「ライブ映えする曲ができたので、ライブが楽しみ」と熱を込めて話した。そして「今回のアルバムの曲がみんなに浸透したら、きっとすごいことが起きると思う」と胸を張った。なかでも「この曲好きだな」とHYDEさんが言うのは「ANGEL TRIP」。「夏とか野外にぴったりだよね」とK.A.Zさんも太鼓判を押した。HYDEさんは「ライブをやるためにアルバムを作っているから」と話し、「僕らからするとライブは“夏休み”みたいなもの。あんまり仕事と思っていない。ライブのために(楽曲作りを)やっている」と思いを語った。

 ライブやイベントの演出について、K.A.Zさんは「HYDEがすごくアイデアをくれて、それに頼っちゃっているところがある」と明かした。「本番は演奏に合わせて変わっていくから、セットを見ているとワクワクしてくる」といい、「僕はライブの後半になると壊れ始める。ステージから飛び降りちゃったり」と、ライブにのめり込む自分の様子を「BEAST」だと笑った。HYDEさんは「状況に合わせて曲を選んだりする。ファッションと同じで」と説明し、「そういう意味で、野外なら野外に合った曲をやりたくなる。今日みたいなフリーライブなら、VAMPSをどうみせるか」と話した。とはいえ、ライブについて、事前に2人で話し合うことはない。K.A.Zさんは「ライブは(ステージに)入る時のテンションで。特に話はしなくても、以心伝心ですね」と話し、HYDEさんへの信頼感をにじませた。

 また、ブログを持たない2人は、イベント当日、1日限定のツイッターデビューを果たし、ファンと直接つながる“ライブ”な感覚を楽しんだ様子。K.A.Zさんは「反応が早いから面白いですよね」とツイッターを気軽に楽しんでいたようだが、HYDEさんは「いや、あれは怖い。酔ったりすると何書くか分からない。自分の居場所とか口を滑らせそう」と話し、「イベントでやるのはいいけれど、『これ以上やっちゃだめ』って言われていた方がいい」と警戒していたが、「普段は(ファンからの手紙で)一方通行だから、キャッチボールができるのはいいよね」と話した。

 今後「VAMPS」は、6月22日を皮切りに始まった全国ツアー「VAMPS LIVE 2010 BEAST」のほか、31日と8月1日に富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)とのコラボで行われる野外ライブ「VAMPS LIVE 2010 BEAST」を経て、10月からはアメリカ、ヨーロッパなどを巡る初のワールドツアーも行われる。

 「世界中にファンがいることは分かっている」というHYDEさんは「今回キャパを広げたから、たくさんの人に来てもらえる」と、念願の世界ツアーに期待をふくらませる。「特に南米に、好んで聞いてもらっている。(ファンレターなどで)尋常じゃなくファンが多いのは分かっているんだけど、フットワークとモチベーションがないと世界ツアーはできない」と難しさを語った。HYDEさんは「自分たちのやっていることが、きっと日本だけじゃない、世界の人にも喜んでもらえる。極論をいうと、日本人(だけ)を対象にしていない。たぶんその国の音楽と並んでも戦えるんじゃないかな、と思っているんで」と意気込んでいた。

 最後に、インタビュー後に行われるフリーライブへの思いを聞いた。HYDEさんは「今日はガーーーッといきますね」といい、「今までVAMPSはライブだってさんざん言っているし、今日のライブでおれらの真価が問われるのかな」と熱っぽく語った。K.A.Zさんは「アルバムを発売して日もたっていない東京のど真ん中で、一人でも多くの人がのぞいてくれれば。一人でも多くの人を振り返らせたい」と意気込んでいた。(毎日新聞デジタル)

 <HYDEさんのプロフィル>

 ロックバンド「L'Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)」のボーカリストでVAMPSのボーカリスト兼ギタリスト。01年10月17日のソロデビュー以降、精力的に活動中。05年には映画「NANA」の主題歌「GLAMOROUS SKY」を楽曲提供し、大きな話題となった。シングル「evergreen」「HELLO」「COUNTDOWN」「SEASON'S CALL」はオリコン初登場1位を記録。09年3月には初のベストアルバム「HYDE」をリリースしている。

 <K.A.Zさんのプロフィル>

 「Oblivion Dust」のギタリスト兼作曲担当でVAMPSのギタリスト。「hide with Spread Beaver」でギター参加、土屋アンナさんとのユニット「Spin Aqua」を経て、03年からHYDEさんの楽曲プロデュースを共同で手がけ、3枚目のアルバム「FAITH」ではシングル「SEASON'S CALL」を含む5曲を作曲、全曲を共同プロデュースしている。映画&アニメ「デトロイト・メタル・シティ」の主題歌「SATSUGAI」の楽曲提供で話題となった。

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