東日本大震災:GACKT基金1億円突破、被災サンドは口座開設、吉本も「行動」 芸能界に支援の輪

なんばグランド花月で募金活動をする笑福亭仁鶴さんら
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なんばグランド花月で募金活動をする笑福亭仁鶴さんら

 未曽有の被害をもたらしている東日本大震災で、芸能界にも支援の動きが広がっている。歌手のGACKTさんが立ち上げた被災者に向けた基金には、既に1億円以上の募金額が集まっており、自らも被災したお笑いコンビ「サンドウィッチマン」も義援金口座の開設やチャリティーライブの開催を表明した。アイドルグループ「AKB48」やボーカル&ダンスユニット「EXILE」ら人気アーティストや吉本興業なども支援の輪を広げている。

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 GACKTさんは、地震直後に被災者に向けた「SHOW YOUR HEART」基金を立ち上げ、女優の藤原紀香さん、ペ・ヨンジュンさん、観月ありささん、大リーグ・エンゼルスの高橋尚成投手ら多数の著名人も賛同。既に募金件数が1万件、金額も1億1000万円を突破している。集まった義援金は全額日本赤十字社に寄付されるという。

 「AKB48」「SKE48」などからなる「AKB48プロジェクト」は15日、日本赤十字を通じて義援金の受付窓口を開設。「AKB48」メンバーでは仙台出身の研究生が被災したといい、メンバーから「直接、義援金を送りたい」と申し出があり、プロジェクトのメンバーやスタッフ、総合プロデューサーの秋元康さんらが共同で5億円を拠出することも明らかにした。「EXILE(エグザイル)」も、日本赤十字社(予定)を通じ被災地への義援金の寄付と、飲料水など約5万本の寄贈を表明している。

 吉本興業は15日、18~27日に沖縄県宜野湾市、那覇市で予定している「第3回沖縄国際映画祭」のテーマを「エール ラフ&ピース」に変更、チャリティーを目的とした映画祭にすることを発表。大崎洋社長も「『自粛する』ことではなく、『行動する』ことで被災者のお力になりたい」とし、全社を挙げて支援に取り組むことを表明している。同日には、劇場での公演を開催し、落語家の笑福亭仁鶴さんやお笑いコンビの中田カウス・ボタンさんらが募金を呼びかけた。

 中山秀征さん、中川翔子さん、ホンジャマカ、ネプチューンら多数のタレントが所属する大手芸能事務所「ワタナベ・エンターテインメント」も15日、「WAEチャリティープロジェクト」を立ち上げた。「Water」「Air」「Entertainment」という必要不可欠な3要素の頭文字を取り、「被災者への支援がひとつのWAE(輪へ)つながっていけば」という思いから命名。全所属タレントによるチャリティーオークションや義援金の受付などを行なう。

 また、東北出身で宮城・気仙沼でのロケ中に被災したお笑いコンビ「サンドウィッチマン」は16日会見し、義援金を募集する「“東北魂”東北地方太平洋沖地震義援金口座」の開設と、4月9日にチャリティーライブを行うことを発表した。伊達みきおさんは「僕らが直接、現地に行って渡しますので、義援金をよろしくお願いします」と頭を下げ、義援金集めは「僕らの使命。(自分たちも事務所と)1000万円は出そうと思っている」と表明した。

 そのほかにも、多数の芸能人がブログやツイッターなどで被災者へのメッセージや支援情報を発信しているほか、芸能事務所による被災地への支援の動きも広がりを見せている。(毎日新聞デジタル)

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