ジョニー・デップさん演じる海賊ジャック・スパロウの新たな活躍を描くシリーズ第4弾「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」(5月20日公開予定)で、きまじめな若き宣教師フィリップ役に抜てきされたサム・クラフリンさんに、作品の魅力や役作りについて聞いた。(毎日新聞デジタル)
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−−世界公開が迫る本作ですが、あなたが感じるこの作品の見どころは?
まずはなんといっても3Dという点だね。今年公開される3D映画の中でも最高のものに仕上がっているはず。アクションシーンはもちろん人魚やゾンビといったこれまでシリーズに登場したことのないエキサイティングな見どころが満載だから、観客もきっとドキドキハラハラしながら楽しんでもらえると思う。
−−「パイレーツ~」シリーズに出演が決まったときの気持ちを教えてください。また周りからはどのような反応がありましたか。
出演が決まったと聞いて、僕自身も周りの人間もとにかく信じられないというのが素直な感想だった。実際、オーディションの話をもらった時点でうそのような有り得ないチャンスに面食らっていたんだ。だから監督から電話で合格の知らせを受けたときは、今までの人生で一番ビックリしたと同時に、最高に幸せな気分だった。こんな人生最高の瞬間をもう一度でも体験することができたとしたらいうことないね。
−−これまでのシリーズを見たことがありましたか。今回の「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」の違いを教えてください。
シリーズ前3作はもちろんすべて見ているよ。好きなキャラクターはやっぱりジャック・スパロウかな。誰に聞いてもそう答えるだろうけど。最高にクールなキャラクターだし、ジョニーが素晴らしい解釈で演じ上げた結果、今では海賊キャラの代名詞といえる存在にまでなっていると思う。もともとよくできたキャラクターをジョニーのような卓越した名優が演じることで、最強のヒーローが生まれたというわけだ。ジャック・スパロウのキャラクターが持つ最大の魅力はユーモアだと思うんだけれど、シリーズ前3作と同様、今回もその点が存分に生かされているよ。逆に今回の作品がシリーズ中の他の作品と違う点は、さっきも話した通りゾンビや人魚といった新たなキャラクターが登場するということに加えて、まさしく悪役と呼ぶにふさわしい“最恐の海賊”黒ひげの存在が、さらなる恐怖感とスリルをかもし出しているという部分。それから今回は海賊船の上だけじゃなく陸地を舞台に冒険が繰り広げられるというのも今までとは違う点だ。
−−新キャラクターの魅力を出すために役作りで工夫したことは?
脚本にあった彼のせりふを基に、自分なりの解釈でキャラクターをふくらませていった。フィリップはとてもきまじめかつ勇敢な若き宣教師という設定だけれども、へたに手を加えてキャラクターの本質から外れることだけは避けるよう心掛けたよ。その中で、一つ一つの行動に動機付けをしながら信ぴょう性のあるキャラクターを作り上げる努力をしたんだ。
−−ジョニー・デップと初対面のときのことを教えてください。あなたは初めて彼を目の前にしてどんな気持ちになりましたか?
初めて会った瞬間から彼はとても親切に接してくれたよ。「君の評判はいろいろと聞いているよ」って言われて、「悪い評判じゃありませんように!」ってヒヤヒヤしたけどね(笑い)。社交辞令ではなく、僕の出身や経験について本当に興味がある様子で、僕のことをできる限り知ろうとしてくれたのはすごくうれしかったね。僕の方も当然、興味津々で「あの映画の撮影はどんなだった?」とか「誰それと共演した感想は?」とか根掘り葉掘り質問攻めにしちゃったんだけれど、撮影前にお互いのことをよく知る機会が持てたのは良かったと思っているよ。彼は僕も含め新しくキャストに加わった俳優らみんなを温かく迎え入れてくれたし、とにかく寛大で心の優しい人なんだ。
−−相手役のアストリッドについて教えてください。
彼女についてまずいえるのは、とてつもない美人ってこと!(笑い)。彼女とはスクリーンテストで初めて会った瞬間から意気投合して、その後、さっそくフェースブックやスカイプでコンタクトを取るようになったんだ。最初のロケ地であるハワイには彼女より一足先に行っていたから、彼女が到着するまでの間、日々の出来事を逐一報告しながら「あそこに連れて行こう。あの人に紹介しよう」なんて毎日考えてワクワクしていたのを思い出すよ。彼女との共演は最高の体験だったし、美貌(びぼう)と才能を兼ね備えた彼女は今後注目の存在になっていくこと間違いないね。
−−サッカーのユース選手として活躍されていましたが、気持ちの作り方やコンディションの作り方など、サッカー経験が俳優業に役立っていることはありますか。
間違いなくイエスだね。サッカーの試合を見れば一目瞭然だと思うけれど、フィールドではあらゆる感情がほとばしっているという点で、演技の世界にも共通する部分があると思うんだ。肉体的にも精神的にも非常に厳しいスポーツだから、そういった意味でも演技の道に進むまでの間、サッカーを通して長年培ってきた経験が、俳優になった今、いろんな面で役立っていると断言できるね。
−−今後はどのような役に挑戦していきたいと思っていますか。
同じような役柄を繰り返し演じ続けるのは当然嫌だから、どんな挑戦でも受け入れていくつもりだよ。作品ごとにまったく異なるタイプの役柄、監督、はたまた共演者と仕事をする機会に恵まれたら最高にラッキーだと思っている。「5年後にはこんな役者に成長していたい」といったような一定の目標を定めてしまうと、それがかなわなかったとき、ガッカリするだろうし、視野を大きく構えた上であらゆるオプションに対してオープンな姿勢を保っていければと思っているよ。
−−今回の来日プロモーションが中止されました。楽しみにしていた日本のファンへのメッセージをお願いします。
近い将来なんとしてでも日本に行くつもりでいるから、ファンのみんなにはそれまで楽しみに待っていてと伝えたいな。もともと予定していた来日にはガールフレンドを同行して、一緒にいろんな場所を探索しようと思っていたんだ。ぜひまた日本を訪れる機会がやってくることを願っているよ。
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」は5月20日から全国ロードショー。3D同時公開予定。
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