三谷幸喜:藤原竜也×中村勘太郎×吹石一恵  生誕50周年企画の第1弾  WOWOWで放送

舞台「ろくでなし啄木」のキーカット 写真:操上和美
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舞台「ろくでなし啄木」のキーカット 写真:操上和美

 藤原竜也さんが歌人の石川啄木を演じ、今年1~2月に上演された三谷幸喜さん作・演出の舞台「ろくでなし啄木」が、WOWOWで5月4日午後6時15分からハイビジョン放送される。11年に生誕50周年を迎える三谷さんが今年、舞台や小説など新作7作品を発表する「三谷幸喜大感謝祭」のトップを飾った作品。歌集「一握の砂」で知られる27歳で早世した啄木の素朴な文学青年像と、その一方で語られている男女関係や金銭にルーズな一面を描いた、笑いあり、涙ありのエロティックサスペンスだ。

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 脚本家の三谷幸喜さんは今年、50歳という節目の年を迎え、舞台4本、映画1本、ドラマ1本、小説1作と、4ジャンルで新作7作品を発表する「三谷幸喜大感謝祭」を企画しており、「ろくでなし啄木」はそのトップを飾る作品。謎の歌人・石川啄木と彼に翻弄(ほんろう)される男と女の物語で、藤原さんとは舞台初共演となる歌舞伎役者の中村勘太郎さんが啄木の友人・テツを、啄木の元恋人・トミを舞台初挑戦の吹石一恵さんが演じた。

 物語は藤原さん演じる石川一(はじめ=啄木の本名)の死後10年がたち、テツ(中村さん)が一の歌碑の除幕式に訪れたところから始まる。テツのもとにトミ(吹石)が現れ、12年前に起きた事件の真相を教えてほしいと迫り、ふたりは明治42年の春、仙台市近くの温泉宿に3人で訪れた夜のことを語り出す。しかし、テツは「トミさん、あなたはあの夜の一面しか知らない」と意味深なセリフを投げ掛け……語り手がトミからテツ、そして一に代わり、それぞれの視点からあの夜の出来事がふりだしに戻って再現されていく。

 早回しのダイジェストのような演技を見せる3人の姿に会場は笑いに包まれ、ちぐはぐに思える証言の裏には、一が仕掛けたさまざまな思惑もある……。藤原さんの迫真の演技、勘太郎さんもアドリブさながらの掛け合いで会場から大きな笑いと拍手が巻き起こり、吹石さんも舞台初出演とは思えない貫禄の演技でストーリーを盛り上げていく。

 「天王洲 銀河劇場」(東京都品川区)で2月24日に行われた公演を収録した「ろくでなし啄木」は、5月4日午後6時15分からWOWOWで放送予定。(毎日新聞デジタル)

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