剛力彩芽:連ドラ主演に大抜てき 先輩、福田沙紀とのW主演 テレ東「IS」

テレビ東京系で7月からスタートする「IS(アイエス)~男でも女でもない性~」(仮)で主演を務める福田沙紀さん(左)と剛力彩芽さん=テレビ東京提供
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テレビ東京系で7月からスタートする「IS(アイエス)~男でも女でもない性~」(仮)で主演を務める福田沙紀さん(左)と剛力彩芽さん=テレビ東京提供

 若手女優の剛力彩芽さん(18)が、テレビ東京系で7月からスタートする「IS(アイエス)~男でも女でもない性~」(仮題)で、ドラマ初主演を務めることが明らかになった。事務所の先輩、福田沙紀さん(20)とのW主演で、福田さん演じる性分化疾患の主人公に近づく謎の女性を演じる剛力さんは「大役をいただき今から緊張しまくりです。大好きな作品で初主演なんて夢のようですし、作品に対する情が出ると思うので今回の作品で人間『剛力彩芽』としても成長できるよう大切に、そして全力で頑張りたいと思います」と意気込みを語っている。

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 「IS」は「インターセックス」の略で、性器や染色体などの性別があいまいな状態の先天的疾患の総称で、性分化疾患とも呼ばれる。数千人に1人の割合で生まれるといい、社会の差別や偏見を前に、本人や周囲が隠しているとされている。

 ドラマは、六花チヨさんがマンガ誌「Kiss」(講談社)などに連載し、第31回講談社漫画賞を受賞したマンガ「IS~男でも女でもない性~」が原作。「IS」として生まれ、「性別は本人が選ぶべき」という両親の方針で男女どちらでも生きていけるように「春」という名前を付けられた星野春(福田さん)は、中学生までは男性としての志向を持ち、男性として育ってきた。ところが進学先の高校では、戸籍上は女性となっている春を男子生徒として通学させることを認めなかったため、春は違和感を覚えながらも3年間だけ女性として通学すると決める。高校生活をスタートさせた春は、謎めいた面を持つクラスメートの相原美和子(剛力さん)らと出会う。そんなある時、春はサッカー部の伊吹憲次(井上正大さん)に恋心を抱く……。

 剛力さんはファッション誌「Seventeen」の専属モデルを務め、映画「怪談レストラン」やドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」などで女優としても活躍。現在放送中のドラマ「アスコーマーチ」でも武井咲(えみ)さん演じる主人公と対立する女子生徒役を好演している。剛力さん演じる美和子は、大きな秘密を持ち、ある思惑を持って春に近づく謎の女性。美和子の母親、聖子を西田尚美さんが演じるほか、「IS」のまま育てようとする春の母親、陽子を南果歩さんが演じる。

 福田さんは「作品が非常に難しく考えさせられるテーマで、最初お話を聞いたときに役者として、そして1人の人間、福田沙紀としてどう演じればご覧になる方々、実際『IS』の方々にお伝えできるか今から悩んでいます。世間的にはあまり聞きなれない『IS』という難しいテーマを理解を求めるきっかけになれば役者冥利に尽きます」とコメント。テレビ東京の中川順平プロデューサーも「主人公の春は、男性自認だけど、身体と心の女性化に戸惑うという難しい役どころです。と同時に、『IS』への偏見、無理解ゆえつらく苦しい思いもしながら、それでも明るく顔を上げて生きていこうとする人でもあります。そんな春役には、明朗快活、強い意志が見えながら、どこか内側にナイーブさも秘めた福田さんがピッタリと考えました」と起用の理由を話している。

 また、中学生のころから原作を読んでいたという剛力さんは、「Seventeen」でもお薦めしていたといい、「家族内でもドラマ化したらいいのにという話をした作品で主演させていただくなんて夢のようです。難しい内容の作品ですが、メッセージ性のあるドラマですし、『IS』の方々にも納得していただけるよう精いっぱい演じきりたい」としており、中川プロデューサーも「剛力さんなら、フレッシュでチャーミング、それでいて内面に強い屈託を抱えた複雑な人物像を構築しつつ、春との微妙な距離感、その変化をも表現してくださると期待しています」と述べている。

 放送はテレビ東京系で7月から毎週月曜午後10時。(毎日新聞デジタル)

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