宮崎あおい:蝶々夫人役で「篤姫」以来3年ぶりドラマ主演

「蝶々さん」で主演する宮崎あおいさん
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「蝶々さん」で主演する宮崎あおいさん

 女優の宮崎あおいさんが、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」を題材に今秋放送されるNHK土曜ドラマスペシャル「蝶々さん」で主演することが19日、明らかになった。宮崎さんがドラマに出演するのは、08年のNHK大河ドラマ「篤姫」以来、民放を含めても約3年ぶり。

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 ドラマは、大河ドラマ「花の乱」などの脚本家・市川森一さんがオペラ「蝶々夫人」を基に長崎新聞に連載、08年に出版した小説が原作。明治初期、武士の娘として生まれたお蝶(宮崎さん)が、両親や養母の死後、女中となり、舞妓(まいこ)となって生きていく。そんな中、世の中の役に立ちたいという思いから英語を学んだお蝶は、やがて米国の海軍士官フランクリンと出会い、結婚。しかし夫には本国に妻がおり、お蝶は1人で息子を出産する……という物語。市川さんが脚本を手がける。22日にクランクインし、10月まで長崎県などでロケを行う予定。

 オペラ「蝶々夫人」は、長崎を舞台にお蝶と米海軍士官の悲恋を描き、世界各国で上演され続けている名作。55年の日伊合作映画「蝶々夫人」では八千草薫さんが蝶々夫人を演じた。

 宮崎さんが演じるお蝶は、明治という時代に世の中を知ることの大切さを親から教わりながらも、武士の娘としての誇りを持ち続けた女性という役どころ。宮崎さんは「これから撮影に入るまで、踊りや笛、長崎の言葉などのお稽古がありますが、そのお稽古(けいこ)の一つ一つを身につけて、少しずつ蝶々夫人の思いを背負い、武士の娘に生まれ、強く美しい信念を持って生きた女性の一生を、精いっぱい演じていきたい」と話している。

 篤姫でプロデューサーを務め、今作でもプロデューサーを務める佐野元彦・制作統括は篤姫との共通点を「主人公が女の一本道をひたすらに歩む点」としながらも、同作から3年間の時を経た宮崎さんの成長ぶりを絶賛し、「篤姫とは全く違うドラマを目指すことになる」とコメント。「心に響くドラマを宮崎さんと残せれば」と話している。

 お蝶を思い続ける男・伊作の明治期を伊藤淳史さん、昭和期を野田秀樹さんが演じ、フランクリンをイーサン・ランドリーさんが演じるほか、西田敏行さん、戸田恵子さん、ともさかりえさんも出演する。11月19、26日の午後9時~10時13分に前後編として放送する。(毎日新聞デジタル)

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