SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第1話 再出発!集う麦わらの一味!
11月3日(日)放送分
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが「朗読倶楽部」の活動報告と名作を紹介する「乙葉しおりの朗読倶楽部」。第52回は夏目漱石の「吾輩は猫である」だ。
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新年、あけましておめでとうございます。 乙葉しおりです。
昨年は大きな事件がいくつもあって、今もそのつめあとが大きく残る中、「年始の言葉も配慮を」というお話を耳にしましたけど、困難から明ける願いもこめてごあいさつさせていただきました。
皆さん、今年もよろしくお願いいたします。
今年は朗読倶楽部のみんなと「二年参り」と「初日の出」という2大イベントに参加してきました。
実は私、どちらも初めての体験だったんですけど、いつもだったらとうに寝ている時間ですから途中で寝てしまわないかちょっと心配だったんですよね。
二年参りの後、初日の出までは私のお家に集まったんですけど、みんなと顔を合わせていると不思議と気分が高まるというか、部長さんが「面白いものはないか」と言って、部屋中探し回るのを止めるだけで大変だったというか……と、とにかく、眠くなる暇もないほど楽しく過ごすことができました。
さて、2012年は辰(たつ)年、十二支の中では唯一想像上の動物とされている、龍さんの年です。
お話や伝承の中では「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」や「九頭竜(くずりゅう)」が有名ですけど、でも同じタツという名前から竜の落とし子(タツノオトシゴ)の写真が年賀状を飾ったりすることも多いですよね。
他に2012年と言えば時折話題になる「人類滅亡説」。
これはマヤ暦が2012年の年末で終わっているために唱えられるようになった説だそうですが……間違っても当たってしまったら大変ですから、「当たりませんように」って、初詣でお祈りしてきました。
ではここで、朗読倶楽部のお話です。
新しい一年の始まりには、「今年の抱負」や「書き初め」のようなイベントをよく目にしますよね。
そこで今回は、部長さんが考案した「朗読倶楽部流・今年の目標発見会」についてお話しさせてください。
「発表会」ではなく「発見会」なのは、自分で決めた「今年の目標」を、本の文章中から「発見」しないといけないからなんです。
この目標発見会は、「発見」と「発表」の二つのパートに分かれています。
まずは発見パート……そう簡単に自分の目標とぴったり一致する文章が見つかるはずはありませんから、本の中から自分の目標に沿う単語を抜き出していくことになります。
例えば「朗読をもっと上達させたい」という目標の場合、「朗読」「もっと」「上達」「させたい」の単語が入った本を探します。
これは1冊の中に全て収まっているほうがポイントが高いんですけれど、目標が複雑になるとまず1冊ではそろいませんから、複数冊にまたがってもOKなんですよ。
さて、目標の単語が集まったら、いざ発表パートです。
この時、単語にかかる文節全てをまとめて朗読します。
例えばこんな感じです。
1)「彼の【朗読】は彼女の心を揺るがした」
2)「彼女の意見は【もっと】もだと思った」
3)「僕は、川【上達】といっしょに帰宅した」
4)「その焼き芋は、彼女にも食べ【させたい】ほど美味だった」
最後に聞き手が、朗読された文章にどんな目標が隠されているのかを言い当てるんです。
ちょっとゲームみたいですよね。
ちなみにご紹介した例ですと3番目の読みが異なるので聞いただけでは分かりませんが、これを禁止にするかどうかで難易度は大きく変わります。
読み上げる順番をシャッフルすればさらに難易度が変わります。
目的の言葉を本から探し出すのがちょっと大変なんですけど、皆さんも一度挑戦してみませんか?
ちなみに私が今年掲げた目標は、宮沢賢治さんや新美南吉さんの作品12作を使っての欲張りな長編だったんですけど、みんなにはあっさり当てられてしまって……私の目標って、分かりやすいみたいです。
え? 内容ですか?
……そ、それは秘密でおねがいしますっ(>_<)
■しおりの本の小道 夏目漱石「吾輩は猫である」第3回
こんにちは、今回も引き続き夏目漱石さんの長編作品「吾輩は猫である」をご紹介していきたいと思います。
今回は全11章の中から、1905年の10月と翌年1906年1月に発表された第6章から第8章までを取り上げてみます。
【第6章あらすじ】
夏の日差しの強さは、天然の毛皮をまとっている「吾輩」にはつらいものです。
学校が夏休みになってからというものの、飼い主の苦沙弥先生も猫のように昼寝ばかりしているので、「吾輩」は人間観察で退屈しのぎをすることもできません。
と、そこに先生の友人の「迷亭」さんや、元教え子の寒月さん、その友人の「越智東風」さんもやってきて……。
【第7章あらすじ】
最近になって運動を始めた吾輩。
運動メニューは、カマキリ狩りに、木に登ってのセミ取り、松の木への上り下り、家の竹垣歩きの4種類。
竹垣の通路上をふさぐカラスとやりあったりして、ひとしきりの運動で汗をかき体のかゆみに耐えかねた吾輩は、苦沙弥先生が時折出かける「銭湯」へ行ってみようと思い立つのですが……。
【第8章あらすじ】
苦沙弥先生の家の北側には竹垣がなく、桐の木が数本植えられた空き地を挟んで「落雲館(らくうんかん)」と呼ばれる中学校が建っていました。
生徒たちが空き地にもぐりこみ、ゴミを捨てていくうちは苦沙弥先生も何も言わなかったのですが、座敷の手前まで入り込んで歌を歌いだした日には、さすがに無関心ではいられないというものです。
注意しても生徒たちが態度を改める様子がないため、落雲館の校長に直訴して竹垣を設えてもらったのですが、吾輩に言わせれば、
「主人は愚物である。このくらいの事で君子の挙動の変化する訳がない」
実はこの騒動、裏で糸を引くある人物の存在があったのです……。
次回は第9章から最終章となる第11章をご紹介しますので、よろしくお願いします。
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