上川隆也:平清盛の忠臣・盛国は次元大介? 大河ドラマへの思いや松ケンの印象を語る

「平清盛」で平盛国を演じる上川隆也さん=NHK提供
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「平清盛」で平盛国を演じる上川隆也さん=NHK提供

 松山ケンイチさん主演のNHK大河ドラマ「平清盛」で、平清盛の忠臣・平盛国を演じる上川隆也さんが、このほど同局で開かれた会見に登場した。上川さんは盛国について「丁寧な言葉をしゃべる(マンガ『ルパン三世』の)次元大介です。ルパンは清盛様で、盛国はいつでも後ろから銃を撃って、正確に射撃ができる男。戦い以外でも清盛様をフォローし続ける……というイメージです」と同役やドラマへの思いを語った。(毎日新聞デジタル)

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 ドラマは、武士が貴族たちから差別されていた時代、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ねて“武士の王”となり、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という物語。平清盛(松山さん)は白河法皇(伊東四朗さん)の“落胤(らくいん)”で、忠盛(中井貴一さん)が養子にしたという設定で描かれている。盛国は、ドラマ序盤では漁師の子・鱸丸(すずきまる)という名で登場。清盛とともに海賊征伐を行うなど活躍するうちに、清盛の計らいで平家一門の養子となり、平盛国の名が与えられる。冷静沈着で控えめな性格な盛国は、暴走しがちな清盛をサポートしていく。

 盛国は2月19日放送の第7回で、平家一門に迎え入れられるが、元は漁師の子どもで武士ではない。上川さんは、そんな盛国を「武士になることを期待していなかっただろうし、まさか家人として迎え入れられるなんてないと思っていたはず。盛国は誰よりも武士らしくしていたいし、清盛に恥をかかせたくないと考えていると思うんですね」と分析し、「そのあたりは意識しながら演じています。また、これまでは、主従の関係で“従”の役はあまりなかったので、家来である立場を楽しんでいます」と話す。

 鱸丸時代の衣装は、上川さんが「視聴者の一部の方から『パイレーツ・オブ・カリビアン』みたいという声も聞こえてくる」と話すように“海の男”というイメージの荒々しいものだが、盛国と名乗るようになると武士の着物に身を包む。上川さんは新衣装に袖を通した感想を「(毛利隆元役で出演した大河ドラマ)『毛利元就』などでも着ているので懐かしい着心地。テレビの映像でどこまで見えるか分からないけど、腕に布を巻いているんです。これは(人物デザインを担当した)柘植(伊佐夫)さんの発案で、柘植さんは『盛国に鱸丸のノイズを残しておきたい』と表現しています。そんな隠し味があるんです」と明かす。

 また、清盛を演じる松山さんについて聞かれると、上川さんはしばらく黙り込んだ後、「年が20歳違うんですよ。にもかかわらずその差を感じさせない……。つい先日思ったのは、三船(敏郎)さんに似ているんですよ」と語り出し、「僕個人の感想ですが、(一緒に)演じているときに、そっくりだと思う瞬間があった。三船さんとお会いするのはかないませんでしたけど、存在感が似ているなあと。一緒に芝居をしていても楽だし、いい空気感の中にいられていると思います」と話した。

 「平清盛」の第11回「もののけの涙」はNHK総合で18日午後8時から放送。第11回は、清盛の妻・明子(加藤あいさん)が高熱で倒れ、動転した清盛は、「宋から薬を取り寄せよ」と盛国に命ずる……というストーリーが展開する。(毎日新聞デジタル)

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