武井咲:異色のミュージカル風演出に戸惑い「映画ってよく分からない」

「愛と誠」完成報告会見に登場した妻夫木聡さん(左)、武井咲さん
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「愛と誠」完成報告会見に登場した妻夫木聡さん(左)、武井咲さん

 女優の武井咲さん(18)が19日、帝国ホテル(東京都千代田区)で行われた「愛と誠」(三池崇史監督)の完成報告会見に登場。今作で映画初出演となる武井さんは、脚本を読んだ感想を聞かれ、「映画ってよく分からないなというのが第一印象。監督と妻夫木さんと会ってお話ししたときも、遅刻しちゃって緊張して、最後までよく分からなくて……」と答え、三池監督をがっくりさせたが、「私はとても純愛映画だと思いました。最後はちょっと感動する、私はすごく好きな映画です」と満面の笑みでPRした。

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 「愛と誠」は、原作・梶原一騎さん、マンガ・ながやす巧さんで73年から76年までマンガ誌「週刊少年マガジン」で連載され、累計発行部数800万部、過去に3度映画化され、ドラマ化もされている人気作。額に一文字の傷を持つ超不良の太賀誠は、誰も信じず、立ち向かう者は拳で倒してきた。財閥の一人娘で何不自由なく生きてきた究極のお嬢様の早乙女愛は、子どものころに雪山で少年の誠に助けられ、11年後に新宿地下街で運命の再会を果たし、常軌を逸した献身で誠に惜しみない愛を捧げる……という物語。武井さんは、究極のお嬢様の早乙女愛を演じ、愛が恋する超不良の太賀誠を妻夫木聡さん(31)が演じ、豪華キャストに加え、音楽プロデューサーに小林武史さん、振り付けにパパイヤ鈴木さんを迎えた歌と踊りで映画を盛り上げる。

 会見では、映画の予告編が上映され、武井さんのほか、妻夫木さんも登場した。妻夫木さんは脚本を読んだ感想を聞かれると、「なかなかふざけた映画だなと思いましたね。バイオレンスやアクションは、三池さんだから大丈夫。唯一見たことがないのが、歌って踊ってっていう作品だった。当たる映画ではないと思うけれど、純粋に『何だこの映画?』って楽しんでもらえると思う」と苦笑しながら率直な感想を語って会場を盛り上げた。共演した武井さんの印象は「咲ちゃんは本当に堂々としている。まだ18か! いつ年齢を聞いても驚く。何でこんなにしっかりしているんだろう。頼りになる姉さん的なところがあって、逆に僕が甘えちゃう」と話した。

 撮影の様子について武井さんは「歌や踊り、お芝居はその場で三池さんにつけていただいたので楽しかった」と三池監督との仕事を明かし、現場でどんどん変わるせりふと演出に「台本をしっかり読まなくてもいいのかなと思わせるような現場でした」と武井さんが素直に話すと、妻夫木さんが「いや、監督。彼女はまじめにやっていたんですよ!」と慌ててフォローする場面もあった。

 異色のミュージカル風の演出に、三池監督は「ミュージカル映画という感覚はない。ジャンルで言うなら、バイオレンスラブストーリー。キャラクターが自分の持ち歌を持っていて、勝手に歌っちゃってるイメージです。キャストには、映画として存在しているのではなく、それぞれの人生を演じてもらった」といい、作品については「自分たちの時代が生んだ自分たちのドラマ。それを直接見た自分たちの一番作りたいものはここにある、とごく自然に、思った。これを作れる存在になれてよかった」と熱い思いを語っていた。映画は6月16日から全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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