女優の薬師丸ひろ子さんが、8月から上演される「すうねるところ」で14年ぶりに舞台に出演する。「野ぶた。をプロデュース」や「Q10」など人気テレビドラマの脚本家・木皿泉さんの舞台初書き下ろし作品で、演出は関西の老舗劇団「南河内万歳一座」座長の内藤裕敬さんが手がける。薬師丸さんは「木皿泉さんの作品は、私にとってキラキラしたかけがえの無い存在です。その世界感を映像で表現するという幸せに私は恵まれました。今回、木皿泉さんの初戯曲への出演依頼に、一度封印していた舞台への気持ちが揺れました」と出演の経緯を明かしている。
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同作の出演者には、俳優の萩原聖人さん、篠井英介さん、村井良大さんも顔をそろえた。木皿さんは「気がつくととても豪華な顔ぶれになっていて、少し焦っています。これだけの出演者がそろうと、何でもできそうな気がしてきます。血も肉もある役者さんを前にして、ようやくお話がゆっくりと立ち上がろうとしています」と心情を明かしている。
また木皿さんを「内藤さんなら何とかしてくれるかもしれないと思い、初めて戯曲を書くことにしました」と言わしめた内藤さんは「萩原聖人君は、優しい目だが神秘的だ。篠井英介さんとはご一緒するのは初めてで、彼の怪しさには前から魅力を感じてた。村井君とは、彼のお芝居の楽屋でお会いしたが、若さと初々しさがまぶしかった。薬師丸ひろ子さんは、彼女がセーラー服で機関銃を撃っていたころから拝見しているが、先日初めてお目にかかり思っていた通りの天使でした。面白い作品ができそうです」と意気込んでいる。
「すうねるところ」は、3人の吸血鬼が人間の子供を育てる物語。吸血鬼というフィルターを通して、なにげない日常生活や隣人とのふれあいから、普段は見過ごしているちょっとした出来事や大切な気持ちに気づかされていく……という内容。8月27日~9月9日に「シアタートラム」(東京都世田谷区)で、9月13~14日に「兵庫県立文化芸術センター」(兵庫県西宮市)で上演される。(毎日新聞デジタル)
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