クルム伊達公子:「一つ勝てば五輪に大きく近づく」 全仏オープンに懸ける思い

「全仏オープンテニス」に出場するクルム伊達公子選手 写真:AP/アフロ
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「全仏オープンテニス」に出場するクルム伊達公子選手 写真:AP/アフロ

 女子テニスのクルム伊達公子選手が、仏・ローランギャロスで開催中の世界4大大会(グランドスラム)の「全仏オープン」大会3日目となる29日(現地時間)、フランチェスカ・スキアボーネ選手(イタリア)と対戦する。WOWOWでは、大会の様子を6月10日まで連日生中継。クルム伊達選手に初戦に懸ける意気込みを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 −−全仏オープンテニスは苦手といわれるクレー(コート)ですが、ロンドン五輪出場もかかっている大会となりますね。

 もちろんやれることはやりつくせるようにしたいなとは思っていますが、クレーは自他共に認める苦手なコートですしね。でも何が起こるか分からないのがクレーですので、自分の中で後悔のないチャレンジをここでしたいなと思います。

 −−1、2回戦突破が五輪出場のボーダーラインになると思いますが、意識はしていますか。

 1回戦に勝ってギリギリ入れるか入れないかぐらいだということは把握しています。五輪も4年に1度のすごく大きな大会で、大きな意味を持つことも間違いないのですが、五輪だけがすべてではないですし、グランドスラムだけがすべてでもないので、あまり思い込みすぎず、自分の目標設定としては、一つ勝てば五輪に大きく近づくということをいい意味の目標設定にはしたいと思います。プレッシャーにはならない気軽さでチャレンジしたいなと思います。

 −−コンディションはいかがですか?

 (左大腿のけがは)ストレッチをしても、治療をしてみてもらっているときも違和感は出てきていません。ただ、南仏で試合をしたあとも表面的には触っても(違和感が)ないと思って練習を再開したら、動きが激しくなってくると違和感が出てきたという最近の経緯があるので、この時点でその繰り返しはできないなというのはあります。抑えた中で練習をしてきて今日初めてポイント練習をしたんですが、最後まで違和感はなかったので前よりはずいぶんよくなってきているのかなとは思います。ただ、実際の試合になって激しい動きになったり、逆を突かれたりするケースになった時にどうなるかというところはまだ完璧に不安がないわけではないので、そこだけが心配要素です。

 −−1回戦の対戦相手フランチェスカ・スキアボーネ選手についてはいかがですか。

 私も相変わらずシード好きですね。今年のスキアボーネはあまり成績は出ていないのですが、全仏オープン前の最後の大会で準決勝まで勝ち残っているので、当然いい状態で入ってくることは間違いありません。ここまであまり成績がないということも踏まえるとはいえ、2年前のチャンピオンですから経験も豊富ですし、赤土(クレーコート)をどう攻略すればいいのかも熟知している選手です。フィジカル的にもメンタル的にもタフな選手なので普通にやって勝てる相手では当然ない。1回戦から100%の状態で入っていかない限り、チャンスは作り出せないので、実際試合の中でどれだけギャンブルがやり切れるか、かなと思います。ある程度リスクを冒してでもギャンブルを仕掛けないと道は開けてこないと思います。

 ◇WOWOW番組情報

 女子シングルス1回戦「フランチェスカ・スキアボーネ選手(イタリア)対クルム伊達公子選手(日本)」=29日午後5時55分~深夜0時、生中継(WOWOWライブ)▽男子シングルス1回戦「伊藤竜馬選手(日本)対アンディ・マレー選手(英国)」=29日深夜0~5時、生中継(WOWOWライブ)

※ラファエル・ナダル選手、マリア・シャラポワ選手、添田豪選手、森田あゆみ選手らの試合も織り交ぜながら放送予定。

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