仏・ローランギャロスで開催中のテニス世界4大大会（グランドスラム）の「全仏オープン」。大会3日目の29日（現地時間）に行われた女子シングルス1回戦で、スロベニアのボローナ・ハーコック選手に勝利し、2回戦進出を決めた森田あゆみ選手に、1回戦の内容や、2回戦で対戦するロシアのマリア・シャラポワ選手について話を聞いた。（毎日新聞デジタル）

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　−−1回戦のハーコック選手とは2度の対戦経験があり、日本でも勝ったことがあったというのは、精神的に優位でしたか？

　正直2回やっていましたし、そのうち1回はクレー（赤土）のフェドカップ（フェデレーションカップ）でも対戦していたので、どういうプレーをしてくるかは情報があり、準備ができました。前回は勝ちましたが、第1セットを落として第2セットもブレークダウンされるなど苦しい展開で、勝ったといっても最後に相手が切れてくれた面がありました。なので、勝っているということはあまり考えず、クレーを得意としているプレーヤーですし、本当に試合前にやるべきことをしっかり確認して、最後まで自分のテニスを貫こうと思っていました。

　−−第3セットがファーストサーブの確率が80％前後でした。どういうイメージでしたか？

　自分のサーブだとそれほどサービスポイントもエースも取れないと思っていました。それでファーストサーブを狙いにいって確率が落ちて、セカンドサーブをフォアでいいボールを打たれてしまうときついので、そうなるよりは、スピンでもいいからまずファーストサーブの確率をよくする方を選びました。

　−−「やるべきことを確認して入った」とは、具体的にはどういったところでしょう？

　まず、ファーストサーブの確率です。あとは、前回クレーでやったときは、セカンドサーブがすごく弾んで、それを前に入るでもなく下がってしっかり打つわけでもなく中途半端なところでリターンして、その次にフォアで展開されるという場面が多かったので、今回はとにかく弾むサーブに対してはしっかり下がって、打点が高くなりすぎないように自分の打てる位置でしっかり相手に打ち込まれないリターンをするところを心がけました。そして、そこからラリー戦にもっていくことを考えていました。それと、ハーコックはよいポイントを取れるときは取れる選手なんですが、フェドカップの時のように、ちょっと集中力を欠いたり粗くなったりするところもある選手だったので、とにかく最後まであきらめずにプレーしようと思っていました。

　−−ダブルスでは第2セットの途中で棄権しましたが、体調面で思い当たるところはありますか。

　特にはないです。食べ物も変わったものは食べていないですし、シングルスが終わったあとなので……。朝も何にもなかったですし。今までもないです。目まいは初めてです。試合終わってからずっと寝ていたら、だいぶよくなりました。

　−−2回戦のシャラポワ戦についていかがですか？

　楽しみですね。シャラポワは、今年クレーでも優勝していて、テレビでも試合はけっこう見ていたのですが、とにかく攻撃的。今、シャラポワはいい状態だと思うので、こういう大きな舞台でそういうトップの選手とできることは楽しみですし、本当に自分のできることを精いっぱい、ベストを尽くして頑張りたいと思います。

　−−センターコートでの試合になりますね。

　楽しみですね。それと同時に、そういう大きいコートでやるのは初めてなので、どんな雰囲気か想像はつかないのですが、なるべくリラックスして、最初からよいテニスができるようにしたいと思います。

　−−クレーでのプレー自体はどうですか？

　今年のクレーコートシーズンの初めは体の方があまりよくなくて、練習もできていなかったのですが、先週からやっといい感じで試合に勝つという感覚を取り戻しつつあります。次もよい試合をして、さらに自信を得られるようにしたいです。

　−−シャラポワ戦はどのような戦い方をイメージしてますか。

　自分から攻めていかないとやられてしまうと思います。相手の試合を見ていても、セカンドサーブもかなり思い切って打っていますし、リターンから攻める気持ちがあります。常に、ちょっとでもチャンスがあればコートの中に入って、どんどん攻撃をたたみ掛けてくるというイメージなので、自分もそれに引かないように、打たれたら打ち返すくらいの気持ちを持っていかないと、チャンスはないと思います。あとは、すごく気持ちが強い選手なので、そういう雰囲気にものみ込まれないように、自分もしっかりいい雰囲気を作って向かっていきたいと思います。

　＊……WOWOWでは森田選手が出場する全仏オープンテニス5日目、森田あゆみ選手対マリア・シャラポワ選手戦を31日深夜0時にWOWOWライブで生中継する。