関塚隆さん:「何が起こるか分からない」 伝統の一戦「クラシコ」を展望

伝統の一戦「クラシコ」について語った前男子サッカーU−23日本代表監督の関塚隆さん
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伝統の一戦「クラシコ」について語った前男子サッカーU−23日本代表監督の関塚隆さん

 スペインサッカーが誇る2大クラブ「FCバルセロナ」と「レアル・マドリード」の伝統の一戦「クラシコ」が7日深夜にWOWOWで生中継される。先日のロンドン五輪でサッカー男子日本代表監督を務め、チームを44年ぶりのベスト4に導いた名将で、9月から同局のサッカー解説を担当している関塚隆さんに「クラシコ」の見どころや展望について聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 「バルセロナ」と「レアル」の対戦は伝統の一戦「クラシコ」といわれ、多くのサッカーファンを魅了してきた。今回で222試合目を迎え、対戦成績はバルセロナの87勝46分け88敗。今シーズンはリーグ戦では初対戦で、バルセロナのホームで行われる。両チームは8月にホーム&アウェーで行われたカップ戦「スーペルコパ」で対戦し、1勝1敗、アウェーゴールの差でレアルが勝利を収めた。

 リーグ戦第6節終了時点での成績は、バルセロナが6戦全勝、勝ち点18で首位をキープ。一方、レアルは3勝2敗1分けの勝ち点10で6位に沈んでいる。関塚さんは今シーズンの両チームの印象を、「バルセロナは監督が新しく代わり、(前監督のジョゼップ・)グアルディオラの哲学がうまく引き継がれて6連勝でここまできている。戦いの中では、新監督の変化や色が出てくるのはこれからだと思います。レアルは新しい選手を試しながらで、まだ勝ち切れていない。結果に結びついていないと思いますね」と話す。

 そんな好対照な両チームが第7節、バルセロナのホームスタジアム「カンプ・ノウ」で相まみえる。関塚さんは「クラシコは何が起こるか分からない。前半戦の一つのポイントとなると思う。しかも序盤にこのカードなので、この試合にだけは勝ちたいという思いが両チームにはあると思いますね」と語り、「バルサのパスサッカーに対して、レアルのジョゼ・モウリーニョ監督がどういう戦術を立てて、戦いに挑んでくるか。(レアルは)タレントがそろっていますから、彼らがバルセロナの哲学に対し、どう勝ち点3を取るか。そのへんが見応えがあるなと楽しみにしてます」と見どころを語った。

 関塚さんはホームのバルセロナの守備の要である主将、カルラス・プジョル選手がけがで出場できないことから「センターバックが不安材料」といい、その上で勝敗について、「普通の状態だったらバルセロナがホームですし、失点しないで勝つかなってところはあるんですけど、不安材料があるので2−2か、最後の1点をどちらかが取って勝つという、それぐらい見応えがある試合になるんじゃないかな」と予想。「今シーズンの戦いぶりから両チーム2点ずつ得点すると思う。そこで3点目が取れるか。リオネル・メッシ選手とクリスティアーノ・ロナウド選手のどっちが最後に取るか。それぐらい攻撃的な両チームのよさが出た戦いを見てみたいですね」と笑顔を見せた。

 最後に、気になる関塚さんの来シーズンの動向について聞くと、「それはその立ち位置でやりますけどね。Jリーグの監督? それは縁があったらということで(笑い)」と言及を避け、「今はクラシコを楽しみにしてますから。そっちのことよりも今は試合で解説をして、(サッカーの)面白さを伝えていければなと思います」と語った。

 WOWOWでは、世界中が注目する伝統の一戦「クラシコ」、リーガ・エスパニョーラ第7節バルセロナ対レアル・マドリードを、関塚さんをスタジオ解説に迎え、7日深夜2時半からWOWOWライブで生中継する。

 <プロフィル>

 せきづか・たかし 1960年、千葉生まれ。早稲田大学卒。現役引退後、鹿島アントラーズのコーチをへて04年に川崎フロンターレの監督に就任。J1昇格を果たし、チームを強豪へと導く。10年から男子サッカーU23日本代表監督に就任し、ロンドン五輪では44年ぶりのベスト4進出を達成した。

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