女優の草刈民代さん、俳優の役所広司さんが16年ぶりに共演した映画「終(つい)の信託」(27日公開、周防正行監督)が、第36回山路ふみ子映画賞を受賞したことが24日、東京都内で行われた「第25回東京国際映画祭」の同映画の舞台あいさつで発表された。役所さんは「歴史のある権威のある賞をいただけたことはうれしく思います」と喜んだ。
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「終の信託」は、現役弁護士の朔立木さんの同名小説を原作に、周防監督自らが脚本を手がけた。草刈さんと役所さんは映画「Shall we ダンス?」以来の共演。重度のぜんそく患者と恋に落ち、彼の願いから延命治療を止めた行動を殺人だと検察に追及される女医のストーリーで、生死を賭した純愛と、終末医療の現場で起きている問題も描いている。呼吸器内科医の折井綾乃を草刈さん、重度のぜんそくで入退院を繰り返す江木秦三を役所さんが演じ、浅野忠信さんや大沢たかおさんらも出演している。
舞台あいさつには周防監督も登場。同作を手がけたきっかけを「原作小説を読んで、最近親しい人を亡くしているので、とても身近な問題だった。でもテーマ性に引かれたわけではない。(一番引かれたのは)人が向きあったときの空気感、ムードというんでしょうか。それを映像化したいと思った」と熱弁した。同作のエンディング曲「遠く、そして近く」を担当した種ともこさんと、映画音楽担当で周防監督の従兄弟の周防義和さんも登場して生ライブを行った。(毎日新聞デジタル)
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