石ノ森章太郎の未完の傑作SFマンガを劇場版アニメ化した「009 RE:CYBORG」が27日公開され、東京都内で行われた舞台あいさつに、神山健治監督と9人のサイボーグ戦士たちを演じた声優陣全員が赤いTシャツに黄色いマフラーというサイボーグスーツに身を包んで初集結した。9人がそろって舞台あいさつに立つのは最初で最後といい、フォトセッションでは登壇者と観客全員で、大ヒットを願って「加速装置!!」と本作の決めぜりふを斉唱し盛り上がった。
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舞台あいさつでは、声優陣が役柄の決めぜりふとともに思いを語った。009を演じた宮野真守さんは「魂を吹きこんだ作品」といい、003を演じた斎藤千和さんは「新しい歴史を目撃していただけたらうれしい」と自信を見せた。002を演じた小野大輔さんは「楽しくやりがいのある仕事。とても短く感じてもっとやっていたかった」と振り返った。004の大川透さんは「「サイボーグスーツが恥ずかしく緊張しています」と照れつつ、「サイボーグ戦士になれるとは思ってもいなかった。深遠なテーマを持ちつつも面白く見ていただける作品です」と熱を込めた。
3年の年月をかけて完成した同作について、神山監督は「石ノ森先生の原作をお借りして009を現代によみがえらせようと立ち上がり、途中、震災など大変な状況もありましたがスタッフ一同、キャストと一緒に作り上げました」と思いを語り、「ゆっくりと作品を堪能してください」と観客に呼びかけた。
「009 RE:CYBORG」は、「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズなどで知られる神山監督が自ら脚本を手がけ、2Dセルアニメーションの良さを取り入れながら、フル3DCGアニメーションで製作。舞台を2013年の現代に移したまったく新しい物語として散り散りになっていたゼロゼロナンバーサイボーグたちが再結集するという内容となっている。神山監督は東京を皮切りに、横浜、名古屋、大阪、広島など2日間で8カ所の舞台あいさつの弾丸ツアーを行う。(毎日新聞デジタル)
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