注目映画紹介：「綱引いちゃった！」心に響くせりふにさわやかな主題歌　玉山鉄二が怪演も

　NHK朝ドラ「おひさま」（11年放送）のヒロインの印象も鮮烈な井上真央さんの主演映画「綱引いちゃった！」（水田伸生監督）が23日から全国で公開された。市のPRと、職場確保のために綱引きの全国大会出場を目指す“綱娘”たちの奮闘を描いたコメディー作だ。

あなたにオススメ

“あの頃”のジャンプ：実写ドラマ化も話題「ウイングマン」　1983年を振り返る

　知名度の低い大分市をPRするため、女子綱引きチームの結成を任された市役所職員の西川千晶（井上さん）。勤め先の給食センターが廃止となり職場を失った母とその元同僚をチームに引き入れ、全国大会出場を目指す……というストーリー。

“綱娘”に扮（ふん）するのは、井上さんはじめ、その母親役で松坂慶子さん、母親の元同僚で、ソニンさん、渡辺直美さん、浅茅陽子さん、西田尚美さん、犬山イヌコさん、中鉢明子さんの8人。彼女たちの存在感もさることながら、強烈な印象を残すのが、チームのコーチで、シイタケ農家のイケメンを演じる玉山鉄二さんだ。純粋過ぎるがゆえに感覚が世間から少々ズレており、突然自分の顔をビンタしたり、いきなり張り切り出すなど、その怪しい動きに思わず笑いが漏れる。

　「私たちは1人じゃない」「人生は団体戦」など、ところどころに心に響くせりふをまぶし、愉快でホロリとさせる脚本を書いたのは「フラガール」（06年）や「パッチギ！」（04年）の脚本家として知られる羽原大介さん。メガホンをとったのは「舞妓Haaaan！！！」（07年）や「なくもんか」（09年）の水田監督。DREAMS COME TRUEが今作のために2年半ぶりに書き下ろしたという主題歌「愛して笑ってうれしくて涙して」がこれまた軽快で、スカっとさわやかな後味を残してくれる。23日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ（東京都港区）ほか全国で公開。（りんたいこ／毎日新聞デジタル）