俳優の市原隼人さんが主演を務めるフジテレビ系連続ドラマ「カラマーゾフの兄弟」が12日、スタートする。19世紀のロシア文学を代表する作家、フョードル・ドストエフスキーの最高傑作といわれる同名長編小説を、舞台を日本に置き換え映像化した作品で、同局のドラマ枠「土ドラ」の第4弾となる。市原さんが同局の連ドラで主演するのは、04年の「WATER BOYS(ウォーターボーイズ)2」以来約9年ぶり。
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ドラマは、父殺しの容疑をかけられた3人の異母兄弟を中心に、不況、政治混迷、格差社会、教育問題、就職難、先の見えない若者たちといった現代が抱える影を描く。第1部では、事件の日に至るまでの兄弟一人一人の足跡をたどり、父への殺意の芽生えを幼少にまでさかのぼり浮かび上がらせる。第2部では事件当日を描き、第3部では取り調べから判決までの真相解明を描いていく3部構成の心理ミステリーとなっている。
市原さんは、3兄弟の次男で、ストレートで司法試験に合格し、東京都内の法律事務所で働く若手弁護士の黒澤勲(くろさわ・いさお)を演じる。勲は理知的で理詰め、感傷を嫌うクールなニヒリスト。絶対的な支配力を持っている父に激しい嫌悪を抱いているという役どころ。また、失業中でヒモのような生活をしているいいかげんで夢見がちな性格の長男・満を斎藤工さん、医大4年生の三男・涼を林遣都さん、父親の黒澤文蔵を吉田鋼太郎さんが演じる。
第1話は、ある海沿いの町で不動産業と建設業を営む黒澤家当主、黒澤文蔵がある日、自宅の寝室で奇妙な置き方をされて殺されているのが発見された。警察はそれぞれに殺す動機がある文蔵の息子たち、満、勲、涼の3兄弟に容疑者として任意同行を求め、取り調べる。警察がつかんだその動機とは、文蔵が殺される2週間ほど前に開催された黒澤家の家族会議が発端だった……というストーリー。
ドラマは12日から毎週土曜午後11時10分放送。(毎日新聞デジタル)
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