「ハングオーバー」シリーズのブラッドリー・クーパーさんと「ハンガー・ゲーム」のジェニファー・ローレンスさんが出演し、25日(日本時間)に発表されるアカデミー賞で主要6部門のほか計8部門でノミネートされている話題作「世界にひとつのプレイブック」(デビッド・O・ラッセル監督)が22日に公開された。人生が思うように進まない男女の挑戦を、2人が体当たりで演じている。
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原作はマシュー・クイックさんの小説。妻の浮気が原因でパット(クーパーさん)は心のバランスを崩して入院した。妻は接近禁止令を出したまま、家を売って出て行ってしまい、家も仕事も失った。しかしパットはまた妻とよりを戻せると根拠のない自信を持っていた。実家でリハビリをしながら鍛錬していたが、セラピー先でパニックを起こしたり、何かとつまずくことばかり。そんなとき、友人の妹ティファニー(ローレンスさん)と出会う。ティファニーは最近、夫を亡くしたばかり。過激な発言と行動に振り回されるパット。ティファニーはダンスコンテストに出場しようとパットを誘う……というストーリー。
「プレイブック」とはアメフットチームが使っているフォーメーションが描かれた戦略図のこと。人生の戦略図は誰もが持っているものだ……。挫折中の男女の挑戦を描いているため、そんなメッセージがタイトルに込められている。物語も展開も想像通りで少々ストレートすぎる感じもするが、とにかく主演の2人の組み合わせがいい。不器用なキャラクターが愛おしく見えてくる。特にローレンスさんの説得力ある芝居には魅せられる。生意気で激しい性格のティファニーの繊細さを表情一つで表してみせる。ちょっとダメな父親をロバート・デ・ニーロさんが、温かい母親をジャッキー・ウィーバーさんが演じるなどスター俳優が多数出ているが、普通の人々の物語としての存在感があって温かな映画だ。22日からTOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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