トム・クルーズさん主演の「オブリビオン」(ジョセフ・コシンスキー監督)が31日から全国で公開された。エイリアンに攻撃され、壊滅状態となった地球を舞台に、クルーズさん演じる主人公がさまざまな謎に遭遇し、真相を究明していく近未来アクションだ。
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2077年、エイリアンの攻撃によって壊滅した地球。放射能がまき散らされ、人類は他の惑星へと移住していた。だが、ジャック(クルーズさん)とビクトリア(アンドレア・ライズブローさん)だけは地球に残り、高度1000メートルの上空から地球を監視する任務についていた。あるときジャックは、墜落した宇宙船で眠るジュリア(オルガ・キュリレンコさん)という女性を救出する……という展開。
見ているうちに、いくつもの疑問が湧いてくる。例えば、ジャックは機密保全のために5年前に記憶を消されているはずなのに、なぜそれ以前の記憶が断片的によみがえるのか? そうした疑問は見ていくうちに徐々に解消されていくが、終盤に提示される“驚きの真実”は、理解するまでにしばらく時間がかかった。
自身で考えたストーリーを映像化したのは、「トロン:レガシー」でデビューしたコシンスキー監督。前作でも斬新なビジュアルが話題となったが、今作でもジャックが操縦するパトロール機「バブルシップ」や、無人偵察機「ドローン」、さらにジャックとビクトリアが居住する「スカイタワー」など、未来的なデザインに目を奪われる。同じ近未来アクションということで、クルーズさんの過去の主演作「マイノリティ・リポート」(02年)をイメージしていたが、あちらより恋愛色が濃く出ていて全体的にソフトな仕上がりだ。31日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌の編集や編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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