藤原竜也:伊集院静さん演じる 自伝的小説「いねむり先生」SPドラマ化

スペシャルドラマ「いねむり先生」に主演する藤原竜也さん(左)と西田敏行さん=テレビ朝日提供
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スペシャルドラマ「いねむり先生」に主演する藤原竜也さん(左)と西田敏行さん=テレビ朝日提供

 直木賞作家・伊集院静さんの自伝的ベストセラー小説「いねむり先生」が今秋スペシャルドラマ化されることになり、俳優の藤原竜也さんが主演することが14日、明らかになった。同作は、女優で妻の夏目雅子さんを結婚後1年あまりで失った伊集院さんが、喪失、絶望から再生への道のりを描いた作品で、藤原さんは若き日の伊集院さんを演じる。5月に一般女性と年内に結婚すると発表した後、初の主演作となる藤原さんは、「(結婚の)発表はしましたが、まだ何もしていなくて……」と報告しつつも、「夏目さんに対する伊集院先生の深い愛を感じられる物語ですので、この作品をきっかけに自分がどう変化していくのか楽しみですし、夫婦というものについてもどんな発見があるのか楽しみです」と話している。

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 「いねむり先生」は、作家・色川武大さんとの交流を描く伊集院さんの自伝的作品で、11年4月に発売され大きな話題を呼んだ。妻の死後、アルコール依存、ギャンブルにおぼれ、壊れてしまったサブロー(藤原さん)は、知り合いから“いねむり先生”と呼ばれる色河武大(別名・阿佐田徹也)を紹介される。先生とは20歳以上も年齢が離れているにも関わらず、サブローとは奇妙な共感と愛着で結ばれ、旅をしながらギャンブルを楽しむ“旅打ち”に出ることに。先生のやさしさに触れ、サブローは救われていく……というストーリー。

 “いねむり先生”役を俳優の西田敏行さん、サブローと先生を結びつける黒鉄ヒロシさんがモデルとなった友人役を阿部サダヲさん、サブローの良き助言者となる井上陽水さんがモデルとなったミュージシャン役を谷原章介さんが演じるほか、余貴美子さん、美波さん、大杉漣さんらが出演する。監督は、映画「東京タワー」や、スペシャルドラマ「遺恨あり」で藤原さんとタッグを組んだ源孝志さん。

 ドラマの見どころについて藤原さんは「伊集院静先生のベストセラー小説のドラマ化であり、豪華キャストが大勢そろっているのが、この作品の最大の見どころ」と紹介し、「今まであまりドラマ化されてこなかったような作品の映像化ですので、しっかり作っていかなければとプレッシャーを感じています」と力を込めた。西田さんから「夫婦円満の秘訣(ひけつ)は、すぐに謝ること」とアドバイスされると、「僕もすぐ謝って、長続きさせたいと思います」と照れ笑いしていた。

 一方、西田さんは「夏目さんと一緒に仕事をしていたのが、ちょうど伊集院さんと夏目さんが恋に落ちた頃」と明かし「この作品との縁を感じます」としみじみと振り返った。ドラマ化に際し伊集院さんは「西田さんがいねむり先生によく似ていらしたので驚きました。藤原さんは男前すぎますが、放浪する若者の雰囲気がよく出ていました」とコメントしている。

 スペシャルドラマ「いねむり先生」は今秋テレビ朝日系で放送。(毎日新聞デジタル)

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