かなたの子:角田光代の短編集を坂井真紀主演でドラマ化 世界遺産登録後の富士山でも撮影

WOWOWの「連続ドラマW」で12月に放送されるドラマ「かなたの子」のビジュアル
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WOWOWの「連続ドラマW」で12月に放送されるドラマ「かなたの子」のビジュアル

 直木賞作家・角田光代さんの短編小説集「かなたの子」が、女優の坂井真紀さん主演でドラマ化され、WOWOWの「連続ドラマW」で12月に放送されることが5日、明らかになった。「まほろ駅前多田便利軒」の大森立嗣監督のもと、坂井さんのほか、永瀬正敏さん、満島ひかりさん、井浦新さんら豪華キャストが集結。富士登山を舞台に、「過去」から逃れられない人々の心の「闇」にかすかに光が差し込む瞬間を描いた人間ドラマとなる。

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 ドラマは、「対岸の彼女」「八日目の蝉」などで知られる角田さんが、犯した罪におびえながら時に悲しみ、時に許しを請う人々の姿を繊細に描き、第40回泉鏡花文学賞を受賞した短編小説集が原作。1泊2日の富士登山ツアーに偶然集った参加者たち。それぞれが取り返しのつかない過去と罪の意識を抱え、救いを求めるかのように山頂を目指していた。深い霧が立ちこめ、足元もおぼつかず、意識ももうろうとする中、豆田日都子(坂井さん)は、ひとり娘なつきの“幻”を目にする……というストーリー。

 撮影は、富士山の四つの登山ルートのうち、頂上までの標高差が最大となる殿場ルートで実際に行われ、天候がすぐに変わるなど過酷を極めたといい、世界遺産登録後、初のテレビドラマ作品の撮影となった。

 連続ドラマW「かなたの子」は全4話。WOWOWプライムで12月1日から毎週日曜午後10時に放送。初回は無料放送。(毎日新聞デジタル)

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