スターダスト☆レビュー:根本要が語る震災後の変化 「音楽が何かの足しになるはず」

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 デビューから30年を超えるキャリアを持つバンド「スターダスト☆レビュー」が自ら“聖地”と呼ぶ「さぬき市野外音楽広場テアトロン」(香川県さぬき市)で7月に開催したライブの模様が13日、WOWOWで放送される。「高い音楽性と低い腰」をモットーに、現在も全国60公演を超えるツアーを行う同バンドが公演2000回の大台達成を記念して今夏各所で展開したライブの1ステージだ。ボーカル&ギターを担当し「ステージに出るときは、出し惜しみしない! 120%を心がけている」と全力投球の根本要さん。「最大の娯楽」という音楽だったが、「震災以降、かなり変わった。僕自身とっても大きな変化だった」と東日本大震災後に変化があったという。“聖地”テアトロンでのエピソードや、震災後の心境の変化について根本さんに聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 テアトロンについて「思い入れのある場所」と話す根本さん。これまでに、バンドのメンバーチェンジは2度あったといい、「1度目は1994年にキーボードが一人辞めたんですが、アマチュアの頃からやっていたので、ありえないくらい先行きが不安になった」と当時の思いを告白する。「一人でも(メンバーが)辞めたら解散する」としていたバンドというが、辞めていくメンバーからの「続けてくれ」という思いもあり、解散はしなかった。そんな「不安」の中、1995年7月に行ったのがテアトロンでライブだった。

 1995年からほぼ毎年夏にテアトロンでライブを開催しており、さぬき市から“知名度アップ”に貢献したと表彰されているほどで、「自分らの思いが年々深くなっている場所」と笑顔を見せる。「お客さんあってのライブ」という思いから、「お客さんと一緒に楽しむライブを作ろう」ということで、今年のステージは「初めてやった武道館を再現するために階段を利用したり、初めてこんなに客席に降りた」と振り返る。通常、アーティストが客席に降りると「もみくちゃになる」と話した根本さんだが、「僕らはそういうことにならない。非常に安心。警備はいらない」とちゃめっ気たっぷり。

 音楽活動について「一番長続きしている趣味」と表現した根本さんは、「小学校からギターやって、中学校でバンド組んで、それが今も続いているだけ。ステージに出るの楽しみ」と心の底から楽しんでいる様子。長年続ける秘訣(ひけつ)について聞いてみると、「いろんな節制をしない」ことだといい、「(ステージのために)たばこや酒をやめたりするのはすごいと思うけど、僕は節制しない。ストレスになっちゃう」とこだわりを明かす。

 「40年間楽しみにしていた」という音楽だが、震災後には大きな変化があったという。「何を歌っていいかわからなくなった」といい、改めて音楽と向き合った。その結果、「作ることの喜びじゃなくて、音楽を通して一緒に楽しむ喜び(を求めている)なんだって言う結論が出た」と明かす。

 震災後、初めて作った曲が「Magic ~手をつなごう~」。「いつか悲しみに打ちひしがれている人たちが、少し前を向こうと思ったときに、気がついたら体をゆすってた、一緒に口ずさんでた、そんな曲をまず書こうと思った」と話す。「自分がこんな思いで音楽を作ると思わなかった」と変化に戸惑いつつも、「もっと音楽で微力ながらもできることがありそうな気がする。俺が楽しんできた、信じてきた音楽が、何かの足しになるはずだと信じてる」と思いを語った。

 ライブの模様は「スターダスト☆レビュー in テアトロン『あなたと越えたぁ~い♪ 2000回ライブ』」と題して、13日午後11時からWOWOWライブで放送。また、23日には、ライブツアー「LIVE TOUR B.O.N.D.」の模様を収録した「STARDUST REVUE LIVE TOUR 『B.O.N.D.』2012−2013」も発売する。(毎日新聞デジタル)

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