玉置浩二:歌をやめた伝説のロッカー役に共感 8年ぶりの連ドラ出演を語る

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 ロックバンド「安全地帯」のボーカルでシンガー・ソングライターの玉置浩二さんが、12日からスタートする「東京バンドワゴン~下町大家族物語」(日本テレビ系)で8年ぶりに連続ドラマに出演する。主演の人気グループ「KAT-TUN」の亀梨和也さんと期間限定ユニット「堀田家BAND」を結成し、主題歌「サヨナラ☆ありがとう」も披露する。演じるのは亀梨さん演じる主人公・堀田青の父親で伝説のロッカー。「LOVEだねぇ」が口癖で、家にもいたりいなかったりするかなりの変わり者の我南人(がなと)だ。「自分は我南人そのもの」という玉置さんに話を聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 玉置さんによると“LOVE”とは「生きている」ことそのもの。亀梨さんと歌う「サヨナラ☆ありがとう」の2番に登場する「どんなに どんなに 生きてることがイヤんなっても」「生まれてきて良かったって」という詞には「死んじゃったら何もできない」という思いがこもっている。「困っても、つらいことあってもLOVEだねぇ。だって生きているんだもん。死んでいたら困れないよ。つらくだってなれない」と話す。

 取材中、玉置さんの口から頻繁に「LOVEだねぇ」という言葉が飛び出したが、このせりふ、実は最初は「なかなか言えなかった」と明かす。「『愛しているよー』というのは言えるんだけれど……。だからいろいろな人にメールで『LOVEだねぇ』って言い続けた。言ったことないから言えなかった。だって言えないことを言ったら演じることになっちゃうでしょ?」とほほ笑む。「役を引き受けると完全にそいつになりきっちゃう」という玉置さんらしい答えだった。結局、「LOVEだねぇ」が言えるまで2カ月かかったという。

 同局からの出演オファーを7回断ったという。プロデューサーに会い出演を決意した玉置さんは「全部おれなんだもの。歌で商売するのをやめた男の話。原作者の小路さんにも『現実の玉置さんの方がすごすぎて、現実が追いついていっていない』って言われちゃった。離婚3回結婚4回だもんね」と笑い飛ばす。小路さんは玉置さんと同じ、北海道旭川市の出身だ。

 ドラマの第1話には「おれはね、歌で稼ぐのやめたの」というせりふが登場するが、玉置さんも歌をやめて田舎に戻り、“隠居”を考えたことも。「趣味で音楽やったりすればいいんじゃないかって。静かにやめようかな」とぼんやりと思っていたときに出会ったのが、妻の青田典子さんだった。「青田に会って、自分の仕事をほったらかしてもそばにいてくれた」ことが大きな支えになったと振り返る。「自分は我南人そのもの。どんなドラマになるかは分からないけれど、(自分は)もう一回音楽やろうと頑張っているのね。だから我南人もやるんじゃないかな」と語った。

 ドラマは、小路幸也さんの人気推理小説シリーズが原作。「東京バンドワゴン」という古本屋とカフェを経営する風変わりな大家族・堀田家が次々と起こる不思議な事件を解決していくホームドラマ。毎週土曜午後9時放送。初回は30分拡大版。

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