注目映画紹介:「インシディアス[第2章]」 「ソウ」の生みの親が手掛けるサイコホラー続編

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 2011年に公開されたサイコホラーサスペンスの第2弾「インシディアス[第2章]」が10日公開された。パトリック・ウィルソンさんやローズ・バーンさんら「1」のメンバーが引き続き出演し、前作のその後と、悪霊そのものが一家にとり付いた理由が明かされていく。前作に引き続き、「ソウ」シリーズの生みの親で、最新作「死霊館」が昨年公開されたジェームズ・ワン監督が手掛ける。同じく「ソウ」シリーズの脚本家リー・ワネルさんが前作同様、脚本を担当し、出演もしている。

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 霊媒師エリーズ(リン・シェイさん)の協力のもと、悪霊に連れ去られた息子ダルトン(タイ・シンプキンスさん)を“彼方の世界”から救い出すことに成功したジョシュ・ランバート(ウィルソンさん)。妻ルネ(バーンさん)が安堵したのもつかの間、今度はジョシュの様子がおかしい。ジョシュの母ロレイン(バーバラ・ハーシーさん)が、エリーズの助手をしていたスペックス(ワネルさん)とタッカー(アンガス・サンプソンさん)のもとを訪れ、助けを求めたところ、すべてはジョシュの子供時代とつながっていた……という展開。

 脚本を担当したワネルさんが「この続編で僕が一番気に入っているのが、1作目を訪れるタイムトラベルという要素だ」と語っている通り、今作は前作と密接にかかわっており、前作を見ているからこそ楽しめるエピソードがちりばめられている。また、突然鳴り出すピアノや、音を立てて動き出す赤ん坊の歩行器、ダルトンの弟が作る糸電話といった“小さな仕掛け”がのちのち大きな効果をもたらすよう工夫されており、現在のジョシュと幼いころのジョシュのエピソードのつながり方にも無理がない。さらに今作では、ジョシュの母ロレインをはじめ、ランバート夫妻以外の登場人物にも活躍の場が与えられ、それによって見せ場が増えた。前作は、中盤以降の展開がダークファンタジー風になり緊迫感が途切れたが、今回はそうはならず、怖さや面白さ、ともに前作以上だ。10日からシネマサンシャイン池袋(東京都豊島区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)

 <プロフィル>

 りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。2014年が明けました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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