シルベスター・スタローンさんとアーノルド・シュワルツェネッガーさんという2大アクションスターが共演した監獄アクション「大脱出」(ミカエル・ハフストローム監督)が、10日から全国で公開された。「エクスペンダブル」シリーズでも共演していた2人だが、ここまでがっぷり四つに組んでの登場はなかなかなかった。監獄という閉鎖空間の中で物語が展開する今作は、肉弾戦のみならず頭脳戦も楽しめ、知的かつワイルドな仕上がりになっている。
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スタローンさんが演じるのはセキュリティーコンサルタントのレイ・ブレスリン。犯罪者と身分を偽り入獄しては、そこから脱獄することで構造上の問題を指摘するのが仕事だ。そのブレスリンに、中央情報局(CIA)から依頼が入る。所在地不明の私設刑務所からの脱獄だった。ところがそれはわなで、ブレスリンが入れられたのは、一度入ると二度と出られないといわれる絶海に浮かぶ巨大タンカーで、ブレスリン自身が考案した「監獄要塞」だった。ブレスリンは自分をはめた組織の陰謀を暴くために脱獄計画を練り始める。そんなブレスリンの前に、シュワルツェネッガーさんふんする囚人たちのボス、エミル・ロットマイヤーが立ちはだかる……という展開。
自分がどこに連れて行かれたのか分からぬまま脱獄計画を練るブレスリン。一つの壁を突破しても、その先には別の壁が立ちはだかっている。ロットマイヤーがブレスリンにとって敵か味方か分からないということも緊迫感をあおる。スタローンさんとシュワルツェネッガーさんの主演とあれば、アクションに次ぐアクションと思われがちだが、脱獄するためには綿密な計画が必要で、そのための頭脳戦も繰り広げられていく。
とはいっても2人のファイトシーンはもちろん盛り込まれており、それを見たさに映画館に足を運ぶ観客の期待を裏切ることはない。その一方で、もう一人、存在感が光るのが、ブレスリンの脱獄計画を妨害する“悪役”のジム・カビーゼルさん。米テレビシリーズ「パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット」では孤高のヒーローを演じているカビーゼルさんが、ここでは刑務所長にふんしており、ブレスリンを追い詰めていく冷酷無比な悪人ぶりはなかなかのものだ。10日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。2014年が明けました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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