テレビ質問状:ノンフィクションW「バートンスノーボード創始者の軌跡」 急速発展の功労者に焦点

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 WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。1月31日に放送される「板一枚で世界を変えた男 バートンスノーボード創始者の軌跡」を担当したWOWOW制作部の内野敦史チーフプロデューサーに、番組の魅力を聞いた。

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 −−番組の概要と魅力は?

 史上最速、誕生からたった21年で冬季五輪競技となったスノーボード。いまや世界中で人気のウインタースポーツが、猛スピードで発達した歴史の裏側には、ある一人の男のたゆまぬ努力と愛に満ちた開発物語があったのです。この企画はスノーボード史の黎明(れいめい)期から、その発展に大きく貢献した一人、ジェイク・バートンさんに焦点を当てます。ライフスタイルのすべてを技術の開発・発展にささげる彼の情熱や哲学を通して、“競うより魅せる”スノーボードの底知れぬ魅力を視聴者の皆さんに味わっていただきたいと思います。

 −−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 WOWOWにはご存じのように元来ウインタースポーツをレギュラーで扱う枠は存在しません。しかし、1年半ほど前に制作会社のプロデューサーさんから企画原案のお話をいただいた際、同時期に社内のプロデューサーから起案されていたフィギュアスケートの企画の存在を思いつきました。そこでひらめいたのが、一見別モノに見える二つの競技を結ぶ“競うより魅せる”というキーワードです。ソチ五輪直前の環境にシンクロさせる形で、ウインタースポーツを“エンターテインメントならではの視点”で2週連続放送の企画にしてみては、と。これがきっかけです。

 −−制作中、一番に心がけたことは?

 人気のスポーツ、とはいえ野球やサッカーとは違います。スノーボードをやったことがない視聴者の皆さんにも、その魅力を最大限お伝えするにはどうしたらよいかを熟考しました。取材を重ねることで見えてきたその答えは、ジェイクという余りにも純粋無垢(むく)にスノーボードの世界に向き合う一人の男の人生を、ヒューマンストーリーとして描き切ることで、強いメッセージを感じ取っていただけるのではないかと思いました。たった一枚の板に、ここまでこだわり続け、人生をささげる彼の姿を通して、視聴者の皆さんには“あなたの人生、何かに夢中になれていますか?”と問いかけてみたいなと。

 −−番組を作る上でうれしかったことは? 逆に大変だったエピソードは?

 WOWOWには「W流(ダブリュウ)」という無料のウェブ動画コンテンツがあることをご存じでしょうか? 実は今回のトライとして、ソチ五輪で3連覇を目指す世界ナンバーワンライダーのショーン・ホワイト選手と彼を倒せるかどうかが注目される15歳のライダー、平野歩夢選手の舌戦を独自インタビューとして配信しています。ソチ五輪を前にこちらの動画へのアクセス数が予想以上に伸びていることは大変喜ばしいなと感じています。番組本編ではストーリー全体とのバランスで、こうしたインタビューを全部お届けすることは難しいですが、こうしたウェブコンテンツを利用することで「ノンフィクションW」の魅力が倍増してくれれば、と思います。

 −−番組の見どころを教えてください。

 “競うより魅せる”ジェイク・バートンさんがまいた種が、ショーン・ホワイト選手や平野歩夢選手をはじめ、世界中のスノーボーダーたちの未来へつながるDNAとなっていくさまを、“ヒューマンストーリー”として存分に楽しんでいただけると思います。

 −−視聴者へ一言お願いします。

 “見て、聞いて、感じる”エンタメ感満載のスポーツカルチャードキュメンタリーです。肩ひじ張らずに楽しんでください!

 WOWOW 制作部 チーフプロデューサー 内野敦史

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