注目映画紹介:「劇場版 トレインヒーロー」 ロボット変形する電車が活躍 テレビ版の謎も解明

「劇場版 トレインヒーロー」の一場面 (C)CARLOON/テレビ東京/TPO/TOMY
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「劇場版 トレインヒーロー」の一場面 (C)CARLOON/テレビ東京/TPO/TOMY

 電車がロボットに変形し、災害現場で救助にあたる“トレインヒーロー”の活躍を描いたテレビアニメを映画化した「劇場版 トレインヒーロー」(竹治政枝監督)が22日に公開された。「トレインヒーロー」は、テレビ東京と中国・常州テレビ系のアニメ制作会社「カーロンアニメーション」が協力して制作したフルコンピューターグラフィック(CG)アニメーションで、昨年4~9月にテレビ東京系で放送された。「ルパン三世」の石川五エ門役の浪川大輔さんや「黒執事」のセバスチャン役の小野大輔さん、「ジョジョの奇妙な冒険」のジョナサン・ジョースター役の興津和幸さんら人気声優が主人公らの声を担当したことでも話題を呼んだ。劇場版は昨年8月に中国で公開され、国内では11月に新宿ピカデリー(東京都新宿区)でイベント上映を実施、その後、ファンの要望を受ける形で今回のロードショーが決定した。テレビ版では分からなかった謎が明らかにされている点も注目だ。

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 2090年、アレスターリア国から打ち上げられるも、恒星と衝突し消息不明となった有能な人工衛星・アウリオン(声・遠藤大智さん)。帰るべき星を捜すアウリオンは地球に引かれるが、アール(声・浪川さん)やゴウ(声・小野さん)、サム(声・興津さん)ら自分と同じ機械生命体であるトレインヒーローが人間にこき使われていると誤解し、地球に攻撃を仕掛ける。立ち向かうトレインヒーローだが、アールが絶体絶命の危機を迎えてしまう……という展開。

 人工知能を搭載しロボットにトランスフォームできる電車・トレインヒーローが危機を救うために活躍するという、シンプルなシナリオは安定感があり期待を裏切らない。トレインヒーローたちの救助方法や個性豊かな性格など、興味をそそられるポイントが数多くあり、世代を問わず楽しめる。特にトレインヒーローたちは見ていくほど愛らしく思えてきて、主人公・アールの熱血ぶりと浪川さんの声は相性が抜群で、多くのキャラたちがどこか抜けているところも面白い。劇場版の構成は、テレビシリーズを総括しつつ新規映像も交えた内容で、トレインヒーローたちの成長の過程がたどられていくため世界観をつかみやすく、キャラクターへの感情移入もしやすい。フルCGの特性を生かした迫力ある映像は大スクリーンでの観賞をオススメする。イオンシネマ板橋(東京都板橋区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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