女優の吉永小百合さんが企画に携わり、主演も務める映画「ふしぎな岬の物語」(成島出監督)が8月にカナダで開催される「第38回モントリオール世界映画祭」のワールドコンペティション部門に出品されることが9日、明らかになった。吉永さんの主演映画が同映画祭のコンペティション部門に出品されるのは初めて。過去には、「母べえ」(2008年公開)が第58回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品された。
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海外映画祭のコンペティションに作品が選定されるのは初めてという成島監督は、「スタッフ、キャスト全員で丁寧に人と人との温かな絆の物語を紡いできた結果、海外の映画祭に出品できました」と語り、「うれしく思うとともに、我々が描こうとしていたテーマには世界に通じる普遍性があるのだと気付くことができました。心にじわっと温かさがあふれ出す、日本映画の原点に帰るような作品になったと思っております」とコメントを寄せている。
映画は、森沢明夫さんの小説「虹の岬の喫茶店」(幻冬舎文庫)が原作で、千葉県の明鐘岬に実在した喫茶店を舞台に、人々と女店主の心温まる交流を描く。吉永さんと成島監督との共同企画として発足し、吉永さんは主演のほか、プロデューサーとして映画に携わっている。
小さなカフェの女店主・悦子を吉永さん、悦子を献身的に守り続けるおい・浩司を阿部寛さん、突然里に戻ってきた常連客の娘・みどりを竹内結子さん、30年間カフェに通い続け、悦子らを支えてきたタニさんを笑福亭鶴瓶さんが演じる。10月11日公開予定。
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