女優の広末涼子さんが、2015年に放送されるテレビ東京系のスペシャルドラマ「永遠の0」で、戦争作品に初挑戦することが10日、明らかになった。このほど東京都内で開かれた会見に出席した広末さんは、「長くお芝居をさせていただいている中で、戦争に関わる作品は今回が初めてで、自分の中で挑戦だった」とコメント。主演の向井理さん演じる宮部久蔵の孫で、フリージャーナリストの佐伯慶子役を演じる広末さんは、「命のありがたみ、戦争の残酷さや厳しさを伝えていくのは、自分たちの世代ができる責任ある仕事。こういうチャンスをいただけたことに責任を感じている」と力を込めた。

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　広末さんは、戦死した祖父の生涯を、司法浪人生の弟・健太郎とともに調べるという役どころ。この日は、健太郎役を俳優の桐谷健太さんが演じることも発表された。宮部と戦争時代を共にした老人たちの話を聞くという役どころの桐谷さんは、「聞く芝居の面白さを感じてますが、正直しんどかった。カットがかかって、広末さんと2人でうわあーみたいなすごい空気感です」と厳しい撮影を振り返った。

　一方、広末さんは「リアルな感情を大事にしたいと監督がおっしゃってくれましたが、“出したままを出す”と過剰になってしまう。ジャーナリスト役なので、あまり感情的になりすぎないようにすることが難しかった」と振り返った。宮部の印象については、「生きざまがかっこいいし、貫く姿勢が美しいと思う」と話していた。

　「永遠の0」は、百田尚樹さんのベストセラー小説が原作で、“海軍一の臆病者”といわれながらも天才的な操縦技術を持った零戦パイロット・宮部久蔵の孫・健太郎が、特攻で死んだ祖父について調べるため、かつての戦友たちを訪ね歩く……というストーリー。2013年12月に人気グループ「V6」の岡田准一さん主演で映画化され、大ヒットした。ドラマには、中村蒼さんや尾上松也さん、渡辺大さん、工藤阿須加さん、満島真之介さんらも出演する。15年に3夜にわたって放送予定。