俳優の東出昌大さんと本田翼さんがダブル主演する映画「アオハライド」(三木孝浩監督)が13日から全国で公開される。原作は、11巻で累計800万部突破の咲坂伊緒さんの同名のベストセラーコミックスで、「僕等がいた」「ホットロード」を手がけてきた三木監督と、脚本の吉田智子さんが再びタッグを組んだ。原作にも登場する“胸キュン”シーンがちりばめられた青春ラブストーリーが展開する一方で、東出さん演じる洸が抱える過去のトラウマを仲間たちが癒やしてく“救済”の物語だ。
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「アオハライド」は、咲坂さんが2011年から少女マンガ誌「別冊マーガレット」(集英社)で連載中の恋愛マンガが原作。中学1年生の頃、ヒロイン・双葉(本田さん)と洸(東出さん)が、お互いに淡い思いを抱きつつ、離ればなれになってしまう。高校2年の春に再会し、再び洸に引かれていく双葉だったが、空白の4年間に隠された洸の秘密が徐々に明らかになっていき……という展開。2人と仲よくなるクラスメート役として、新川優愛さん演じる修子、吉沢亮さん演じる小湊、藤本泉さん演じる悠里が登場するほか、千葉雄大さんが双葉に好意を寄せる冬馬役、高畑充希さんが双葉と洸の間に立ちはだかる唯役を好演している。
なんといっても、本田さん演じる双葉が魅力的。もともとは臆病な普通の女の子なのだが、洸と出会ったことで変わっていく。勘違いしたまま突っ走ってしまうところがあったり、間違えをたくさんしてしまうけれど、常に前向きに進んでいく双葉を本田さんがチャーミングに演じており、思わず応援をしたくなる。一方、ある過去の出来事を経験したことから、心に深い傷を抱えている洸は、意地悪なのか優しいのか分からないツンデレキャラ。東出さん演じる洸の言動に双葉と同様、見ているこちらも振り回されてしまった。
「机の上で眠る双葉の顔をのぞき込む洸」や、「洸と双葉が窓越しに手を合わせるシーン」など、原作でも人気のシーンの実写化にはキュンキュンすること必至。だが、ただの恋愛物語ではなく、後半では洸の抱えるトラウマを双葉ら仲間達が癒やしていく姿も描かれており、思わずジーンとしてしまう。3人組グループ「いきものがかり」が書き下ろした主題歌「キラリ」が、青春のやるせなさにもがきつつも、前へ進んでいこうとする主人公達にエールを送っているようで、爽やかな気持ちにさせてくれる。13日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開。(堀部友里/毎日新聞デジタル)
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