今週シネマ:13、14日公開の映画「娚の一生」「悼む人」…

映画「娚の一生」のワンシーン(C)2015 西炯子・小学館/「娚の一生」製作委員会
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映画「娚の一生」のワンシーン(C)2015 西炯子・小学館/「娚の一生」製作委員会

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。14日は、女優の榮倉奈々さんと俳優の豊川悦司さんがダブル主演する映画「娚(おとこ)の一生」(廣木隆一監督)、天童荒太さんの原作小説を俳優の高良健吾さん主演で映画化した「悼む人」(堤幸彦監督)、米国で起きたレスリング金メダリストの射殺事件を基にした「フォックスキャッチャー」(ベネット・ミラー監督)などが公開される。

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 「娚の一生」は、コミックスの累計発行数が150万部を記録した西炯子(けいこ)さんのマンガが原作で、自分は幸せになれないと思い込んでいた女性と、恋愛を拒み落ち着く家庭を得ることはないと信じ込んでいた50代の男性の、大人だからこそ素直になれない不器用な恋愛を丁寧に描いた作品。豊川さん演じる海江田が、榮倉さん演じるつぐみの足にキスをするという“足キス”シーンや、壁ドンならぬ床に押し倒す“床ドン”シーンが話題を集めているが、劇中にはそれ以外にもドキドキさせられるポイントもたっぷり用意されている。

 「悼む人」は、第140回直木賞を受賞した天童さんの同名小説が原作で、死者を「悼む」ために全国を放浪する男性を主人公に、自身と関わりを持った人々との人間模様が描かれる。主人公の坂築静人を高良さん、夫を殺害した過去を持つヒロイン・奈義倖世を石田ゆり子さんが演じ、重厚なドラマが展開される。誰しもが直面する死のあり方についてスクリーンから問いかけてくる。

 「フォックスキャッチャー」は、レスリングチームを率いる孤独な大富豪と兄弟アスリートの関係を軸に、人間の心の奥の闇に焦点を当てた。コメディー作品の印象が強いスティーブ・カレルさんがイメージを一新し、エキセントリックな男を演技で見せつけている。

 このほか、13日には米ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンの生誕100周年記念作として、初めて母国フィンランドで製作された劇場版アニメ「劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス」(グザビエ・ピカルド監督、ハンナ・ヘミラ監督)が公開された。歌手の木村カエラさんが猫しか愛することができないというコンプレックスを持った犬「ピンプル」として、長編アニメの声優に初挑戦したことも話題だ。14日には、人気リアリティーショー番組「テラスハウス」(フジテレビ系)を映画化した「テラスハウス クロージング・ドア」(前田真人監督)、関ジャニ∞の渋谷すばるさんが初の単独主演を果たした「味園ユニバース」(山下敦弘監督)、五十嵐大介さんの同名人気マンガを基に春夏秋冬の4部作で実写化した「リトル・フォレスト 冬・春」(森淳一監督)が公開される。

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