宮部みゆきさんのミステリー巨編を2部構成で映画化した後編「ソロモンの偽証 後篇・裁判」(成島出監督)が11日から公開される。同級生の不審死の真相を突き止めるための裁判が開廷し、それぞれの思いを胸に証言台に立つ中学生たち。彼らは何を語るのか。“子供”ながらも緊迫感あるやりとりが繰り広げられていく。
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ついに裁判が始まる。柏木卓也(望月歩さん)が不審死を遂げた事件当夜、一体何があったのか。告発文の通り、大出俊次(清水尋也さん)たちが柏木を殺したのか。それぞれの思惑や動機が、大出の弁護人、神原和彦(板垣瑞生さん)と、検事、藤野涼子(藤野涼子さん)のもとで、少しずつ明るみになっていく……というストーリー。
「自分の罪は自分で背負っていくしかないんだよ、いつか乗り越えるために」……ある生徒がつぶやくこの言葉は、当事者に現実を直視させる厳しい内容だ。だがそれを、大人のようにすれていない中学生たちが言うからこそ、見ているこちらの胸に突き刺さり、深い感慨をもたらす。裁判の最終日、家を出るときの涼子のまっすぐな瞳に吸い込まれそうだ。涼子の信念にしっかりと向き合おうとする神原の深みのある双眸(そうぼう)も印象的だ。いや、ここに登場する2年A組の生徒たちみんなが素晴らしい目をしている。裁く者、裁かれる者、証言台に立つ者、そして傍聴席に座るほかの生徒や保護者たちでさえ、法廷で見えてきた真相に驚きながら、自らの行為を自省し、救われていく。真実を追究すること。それは、当事者を救うことでもあると強く思った。丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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