テレビ試写室:「相棒シーズン14」 反町隆史の“新相棒”にワクワク

「相棒シーズン14」の一場面=テレビ朝日提供
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「相棒シーズン14」の一場面=テレビ朝日提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は14日午後8時からスタートする人気刑事ドラマの最新シリーズ「相棒シーズン14」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の初回2時間スペシャルだ。

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 相棒シリーズは、警視庁の窓際部署「特命係」のキャリア警部・杉下右京(水谷豊さん)がその天才的頭脳で推理し、相棒とともに難事件を解決するドラマ。前作シーズン13の最終回は、成宮寛貴さんが演じた相棒・甲斐享の逮捕という衝撃的な展開が波紋を広げたが、約半年を経て「相棒」が再び帰ってくる。いったいどんな相棒になるのか。期待しながら2時間スペシャルを見始めた。

 新相棒となるのは、反町隆史さん演じる警視庁に出向中の法務省キャリア官僚・冠城亘(かぶらぎ・わたる)だ。近年では渋みのある演技も見せている反町さん。ノータイでスーツを着こなし、水谷さんと並び立つ姿は実にかっこいい。期待を裏切ることなく、相棒の世界観に違和感なく溶け込んでいる。

 寺脇康文さんが演じた初代・亀山薫、及川光博さんが演じた2代目・神戸尊、成宮さんの3代目・享とも異なる反町さんらしい新相棒は、頭脳明晰(めいせき)で真実を突き止めようと法務省事務次官を後ろ盾に少々のむちゃも通してしまう。クールで男らしい“大人の相棒”といった印象だが、それだけでなく、女性好きでちょっと“軟派”な一面やコミカルな部分も。右京と亘は一体どんな相棒になっていくのか、2人の出会いのシーンから最後までワクワクさせられた。

 第1話「フランケンシュタインの告白」は輿水泰弘さん脚本、和泉聖治監督という布陣で、法務省管轄の刑務所内で受刑者が刑務官を殺害するという前代未聞の事件が描かれる。シリアスで緊迫感のある冒頭から始まり、亘が、そして右京も登場し、やがて“相棒史上最も難解な事件”に立ち向かうことになる……のだが、2人の出会いをここで言うわけにはいかないのは残念。ゲスト出演者たちの演技も真に迫るものがあり、見応え十分の2時間だった。

 もちろん右京と亘だけでなく、伊丹刑事や角田課長、鑑識の米沢らおなじみのキャラクターも健在で、無期限の謹慎処分中の右京が、ある国で捜査をしていたり、事件に立ち向かう際にある服装を披露していたりと、意外?な姿が見られたのもうれしいところ。榎木孝明さん演じる法務省事務次官・日下部彌彦の登場にも相棒ワールドのさらなる広がりを予感させられた。

 「相棒シーズン14」は来年3月まで2クールにわたって放送予定。初回2時間スペシャル「フランケンシュタインの告白」は、榎木さん、大和田獏さんらがゲスト出演。14日午後8時からの2時間スペシャルで放送される。

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