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11月21日(木)放送分
女優の井上真央さんが主演するNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が14日、クランクアップを迎えた。2014年8月5日にクランクインし、1年以上に及ぶ撮影を終えた井上さんは「いろんな厳しい意見もありましたが、自分が主演として、できることは何かなと毎日考えて、私にできることは誰に何を言われても堂々と立っていることと、現場でバカ言って笑っていることかなと思いやってました」と目を潤ませ、声を震わせながら語り、「こんな成長できた作品はないと思っています。すべての方に感謝します。ありがとうございました」とあいさつした。
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最後の撮影は、最終回の「どこか新しい場所で、これからの始まりに思いをはせ、未来に向かう美和」のシーン。オールアップの声がかかると満面の笑みを見せた井上さんは、現場に駆けつけた兄・吉田松陰役の伊勢谷友介さん、最初の夫・久坂玄瑞役の東出昌大さんらから花束を贈られた。会見には、美和の兄・杉民治役の原田泰造さん、美和の母・滝役の檀ふみさん、民治の妻・亀役の久保田磨希さんらも出席した。
井上さんは「花燃ゆは大河らしからぬ、(主人公は)何かを成し遂げた偉人ではなく普通の人でした。私もきらびやかな姫をやってみたいなと思ったんですが、私らしいかなって。何かを成し遂げた人ではなく、その裏で懸命に生きた、悲しんだ家族や仲間を描きたい、権力を持たない女性たちを描きたいという思いに心を動かされてこの作品をやろうと思いました」と振り返り、「いろんな人から評価されるよりも、悩んで戦って励まし合う中で得た絆やもらった言葉などの方が、そっちの方がはるかに自分にとっての喜びだったり、宝物になったと思います」と語った。
また、現場に駆けつけた東出さんは「真央さん、お疲れ様でした。真央さんが中心にいたから、(役として)生涯を全うすることができたと思う」と井上さんにねぎらいの言葉を贈り、檀さんは「真央ちゃんほど、尊敬され、信頼され、愛された大河の主役はいなかったと思う。本当に素晴らしい女優さんでした」と大役を務めた井上さんをたたえつつ、「一生私を母上と思ってください。そして私のおむつを替え、私をみとってください」と冗談交じりに語り、笑いを誘っていた。
制作統括の土屋勝裕チーフプロデューサーは、大役を務め上げた井上さんについて、「すごい女優さんだなと毎回驚かされ、感動させられた。1、2話のころと今を比べて、表情も違うし、人間として成長してきた感じが自然と演技に出てきている。毎回違って毎回新鮮で毎回はっとさせてくれるというか、そういう芝居を見せてくれた。天才女優というかすごいなと感じさせてもらった」と絶賛した。
「花燃ゆ」は、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰の妹・文(井上さん)が主役のオリジナル作品。ドラマで文は長州藩の奥に入った後、名を美和と改めている。美和は長州藩の尊王攘夷派の中心人物・久坂玄瑞と結婚し、久坂が死去した後は、群馬県初の県令(現在の県知事)の楫取素彦(大沢たかおさん)と再婚した人物で、ドラマでは困難を乗り越えた美和の生涯が描かれている。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。最終回は12月13日に放送予定。
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