2015年の「オリコン年間“本”ランキング」が30日に発表され、「第153回芥川龍之介賞」を受賞したお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんの小説「火花」(文芸春秋)が223万3000部を売り上げ、総合1位に輝いたことがわかった。08年から発表している同ランキングでは歴代最多となる売り上げで、200万部を超えるのは今回が初めて。
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“歴代初”となるデビュー作での首位を獲得した又吉さんは「『本好きのコアな人だけに』『普段本を読まない人に』とかそういうことを考えず、迷いなく書いた作品。だから、多くの方に読んでいただけたことが何よりもうれしいです」と喜びのコメントを発表。
さらに、「世の中には“面白いもの”がいっぱいあります。いろんな選択肢から、本を手に取って読んでもらうってことがいかに難しいか……」と感謝しつつ、「読者の取り合いをするんじゃなくて、読書以外の“面白いこと”に対抗できる作品をつくっていくのが必要なんやろな、というふうに思います。本もお笑いも、これからも両方ちゃんとやっていこうと思っています」と意気込みを語っている。
「火花」は、又吉さんの本格小説デビュー作。売れない芸人の徳永が天才肌の先輩芸人・神谷と電撃的に出会い、弟子入りを申し込み、やがて頻繁に会うようになるが……という物語。今年3月に発売し、ブック部門週間ランキングで歴代最高となる8週連続首位を獲得したほか、歴代最高となる通算13回の首位を記録するなど、大きな注目を集め文学界に旋風を巻き起こした。
同ランキングは2014年11月17日~今月22日の期間、ウェブ通販を含む全国の書店など3517店舗を対象に集計された。
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