注目映画紹介:「仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス」時を巧みに使った展開

映画「仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス」のメインビジュアル (C)「ゴースト&ドライブ」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
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映画「仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス」のメインビジュアル (C)「ゴースト&ドライブ」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

 最新作と前作の仮面ライダーが共演する「MOVIE大戦」シリーズ7作目となる「仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス」(金田治監督)が12日に公開される。偉人や英雄の力で変身する「ゴースト」と車がモチーフで刑事が主役の「ドライブ」が時空を超えた戦いに挑む。「MOVIE大戦」シリーズはこれまで3話構成だったが、今作では一つの物語へと一新。これまで以上に新旧の仮面ライダーによる共闘感が強まっている。

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 仮面ライダーゴーストこと天空寺タケル(西銘駿さん)と眼魔(がんま)の戦いは、“超常現象”として警視庁がマーク。捜査1課で活躍する仮面ライダードライブこと泊進ノ介(竹内涼真さん)が極秘捜査を開始する。大天空寺で眼魔と戦うタケルと出会った進ノ介は、突然巻き起こった時空のゆがみにより10年前の世界へと飛ばされ、今は亡きタケルの父・龍(西村和彦さん)と遭遇する。一方、現代では滅んだはずのロイミュードたちが復活し……というストーリー。

 一度死んでからよみがえり、期限付きの命で仮面ライダーとして戦うゴーストと、ライダーなのにまさかの車がモチーフと驚かされたドライブという異色のライダー同士が合体した物語は、ゴーストがかもし出す“切なさ”とドライブの持つ“熱さ”が見事に融合。ゴーストの世界観をベースにしつつ、タイムスリップとタイムパラドックスを利用し、ドライブ側の主要キャラも巧みに登場させることに成功した。ドライブは最終話を放送したあとだけに、進ノ介がどうやって変身するのかと、いらぬ心配をしつつも、ヒーロー的な展開ではあったが、軽妙な演出で楽しませてくれる。賛否両論あるだろうが、個人的には3話構成よりも一つの物語の方が、展開により深みを感じた。本願寺純役の片岡鶴太郎さんと仙人役の竹中直人さんの共演シーンは、ある意味、見どころの一つだ。感動はもちろんあるが、全体的にはややコミカルでお祭り感は十分。丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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