今週シネマ：5、6日公開の映画「オデッセイ」「9つの窓」「マギー」…

　今週公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。5日は、火星に取り残された宇宙飛行士にマット・デイモンさんが扮（ふん）したサバイバル映画「オデッセイ」（リドリー・スコット監督）などが公開。6日は、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル＆アジア」とAKB48グループがコラボしたオムニバス映画「9つの窓」、アーノルド・シュワルツェネッガーさん主演のゾンビ映画「マギー」（ヘンリー・ホブソン監督）などが公開される。

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　「オデッセイ」は、アンディ・ウィアーさんの小説デビュー作を「エイリアン」（1979年）や「エクソダス：神と王」（2014年）などで知られるスコット監督が映画化した作品で、近く発表される米国の「第88回アカデミー賞」では作品賞やデイモンさんの主演男優賞など7部門でノミネートされている話題作。火星でのミッション途中に暴風で吹き飛ばされてしまい、死亡と判断され一人取り残されたマーク・ワトニー（デイモンさん）が、次のミッションのクルーがやって来る4年後までなんとか生き延びようと決意し……というストーリー。素晴らしい創造力とチャレンジ精神で生き残るすべを模索していくワトニーのキャラクターが共感を誘う。ジェシカ・チャステインさんをはじめ、キウェテル・イジョフォーさん、ジェフ・ダニエルズさん、ショーン・ビーンさんといった俳優たちも魅力的だ。

　「9つの窓」は、1作品につきAKB48グループのメンバー1人が出演するオムニバス作品。グループ総監督を務める横山由依さん主演の「漁船の光」（廣瀬陽監督）、宮澤佐江さん（SHN48、SKE48）主演の「回想電車」（比呂啓監督）、北原里英さん（NGT48）主演の「お電話ありがとうございます」（名倉愛監督）、中西智代梨さん（AKB48）主演の「さおり」（廣瀬陽監督）、茂木忍さん（AKB48）主演の「赤い糸」（曽根剛監督）、入山杏奈さん（AKB48）主演の「先客あり」（小川和也監督）、木崎ゆりあさん（AKB48）主演の「candy」（名倉愛監督）、兒玉遥さん（HKT48、AKB48）主演の「Dark Lake」（中村公彦監督）、江籠裕奈さん（SKE48）主演の「レミューテック」（中村公彦監督）という各10分のショートフィルムで構成されている。AKB48グループの各メンバーの好演と監督たちの手腕で、異なる作風の作品を一挙に楽しめる。9作品の中から推しの1本を見つけるのも面白いだろう。

　「マギー」は、シュワルツェネッガーさん自らがプロデュースを手がけたゾンビ映画。近未来を舞台に、シュワルツェネッガーさん扮（ふん）する父親が、ゾンビ化する娘を守ろうと苦悩する姿を描いた作品で、父親の葛藤や家族愛などに焦点が当てられている。ゾンビというモチーフを扱いながら、グロテスクな演出はかなり控えめ。シリアスな人間ドラマ的な要素が強く、シュワルツェネッガーさんがこれまで見せたことがない表情を見せており、新境地を開いているもの見どころだ。

　このほか6日は、しげの秀一さんの人気マンガ「頭文字D」が原作の劇場版アニメ「新劇場版 頭文字D Legend3－夢現－」（日高政光総監督、中智仁監督）、人気アニメシリーズ「コードギアス」の劇場版アニメ最新作「コードギアス 亡国のアキト 最終章『愛シキモノタチヘ』」（赤根和樹監督）、2011年に放送されたテレビアニメの劇場版「ラストエグザイル－銀翼のファム－Over the Wishes」（高橋幸雄監督）、人気ゲーム「薄桜鬼」シリーズのスピンオフゲーム「薄桜鬼SSL～sweet school life～」を実写化した映画「薄桜鬼SSL～sweet school life～THE MOVIE」（宮下健作監督）、小出恵介さんや木村文乃さんが出演する重松清さんの小説が原作の「十字架」（五十嵐匠監督）などが公開される。