米俳優ケビン・ベーコンさん主演の映画「COP CAR コップ・カー」が、9日から公開される。少年2人にパトカーを盗まれたベーコンさん演じる悪徳保安官が、少年たちを追いながら凶行を繰り広げるクライムサスペンスだ。今作が長編映画2作目となるジョン・ワッツ監督は、2017年公開の「スパイダーマン」新シリーズの監督に抜てきされた期待の星。ベーコンさんは、ワッツ監督が執筆した脚本を読み、出演を快諾、製作総指揮も務めている。
あなたにオススメ
朝ドラ:来年度後期は「ブラッサム」 主演は石橋静河 モデルは…
家出中の少年トラビス(ジェームズ・フリードソン・ジャクソン君)とハリソン(ヘイズ・ウェルフォード君)が野原を歩いていると、人けのない空き地にポツンと1台のパトカーが止まっていた。あたりに保安官の姿はない。好奇心に抗えず、中に乗り込み遊び始めた2人は、キーを見つけたことで勢いづき、パトカーを走らせてしまう。一方、保安官のミッチ(ベーコンさん)が“用事”を終えて戻って来ると、そこにあるはずのパトカーがない! パトカーを盗まれただけでも大失態だが、それ以上に彼を慌てさせるものが、パトカーには載っていた……というストーリー。
パトカーを盗まれた保安官が、盗んだ悪ガキを追いかけ懲らしめる。常識で考えれば至極もっともなことだが、今作がそうならないのは、保安官が悪ガキ以上にとんでもないワルだったからだ。ベーコンさん演じる保安官は、とにかくずる賢くで、今回の自分の失態の隠ぺいはもとより、車の窃盗、さらにそれ以上の悪どいことを過去にやらかしており、少年2人のいたずらをきっかけに、さらなる凶行を重ねていく。サングラスで表情が読めないことが不気味さをあおり、その一方で、微妙に長い口ひげと無様な動きが失笑を誘う。そういった彼の狂気に引っ張られるだけの内容だったら、無難な作品で終わっていただろう。そうではなく、途中から少年の成長物語の側面を見せ始めるところに、今作の醍醐味(だいごみ)がある。
ハリソンとトラビスの少年2人の性格を、服装や髪形で端的に説明する手際のよさ。その2人の上下関係が変化していく筋運びの巧妙さ。さらに、間抜けな男(シェー・ウィガムさん)と中年女性(カムリン・マンハイムさん)の存在も物語のアクセントになっており、かたときも緊張が緩むことのない展開に、うならずにはいられなかった。BGMや外灯の使い方も絶妙で、なるほどワッツ監督、“新生スパイダーマン”の監督に抜てきされただけのことはある才能の一端を見せている。9日からヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。 (りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションを経てフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
俳優の庄司浩平さんが12月22日、新宿バルト9(東京都新宿区)で行われたVシネクスト「仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ」の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。
Vシネクスト「仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ」の大ヒット御礼舞台あいさつが12月22日に新宿バルト9(東京都新宿区)で行われ、メインキャストの知念英和さん、日野友輔さん、宮…
12月14日に最終回を迎えたNHKの大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主演を務めた横浜流星さん。60年以上の歴史があり、錚々たる顔ぶれが名を連ねる“大河ドラマ主演”に、放…
「チェンソーマン」などで知られる藤本タツキさんのマンガを是枝裕和監督が実写化する映画「ルックバック」の超特報が12月21日、YouTubeで公開され、本編映像がお披露目された。同…
俳優の堀田真由さんの初主演映画「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」の配信が、「FOD」「Amazon Prime Video」「Lemino」などでスタートした。同作は2017…