俳優の佐藤浩市さんが17日、群馬県内で行われた主演映画「64-ロクヨン-」(瀬々敬久監督)のトークショーに登場。司会者から群馬県民は「上毛かるた」に詳しく、好きな読み札をいえばなんでも答えられると振られた佐藤さんが、「え」を指定すると会場からは「縁起だるまの少林山」と声が上がり、「私も業界では“えんぎだるま”と呼ばれています。演技をする方ですけど」と切り返し会場を沸かせた。そして、会場に集まった群馬女性の印象を聞かれ、「皆さん暗がりの中にいるので……」と笑いを誘うも、「(ロケ地として)群馬県をお借りしたことに恥じない作品になったので、ぜひ映画館で鑑賞してください」とメッセージを送った。
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この日は、「佐藤浩市が演じ続けるわけ~今までの俳優人生、そして『64』を語る~」と題し、佐藤さんが自身の役者人生を、さまざまなエピソードを交えて振り返るとともに、後半は今作の原作者・横山秀夫さんも出席し映画について語り合った。
自身の役者人生を語る前半部分では「未必の故意とはいわないですが、どこか演者という選択肢が自分の中にあったんでしょうし、なによりも映画に携わりたいという思いがあった」と俳優を志すきっかけを明かすなど、デビュー当時の話から始まり、父親で俳優の故・三國連太郎さんにまつわるエピソード、役作りや俳優業というものについて熱い語り口で盛り上げた。
話題が映画「64-ロクヨン-」に移ると、原作が発売されてすぐに読んでいたという佐藤さんは、原作の三上が“鬼瓦みたいな顔”をしていると描写されていることから、「自分には(映像化されても)話が来ないのかなと思っていた」と発言するも、「すみません、冗談ですよ(笑い)」といって会場を笑いに包んだ。
その後、スクリーンで特報映像が流れる段取りとなったが、音声は流れるものの映像が映らないハプニングが発生。そのまま音声だけで終えると、佐藤さんが開口一番、「面白そうでしょう(笑い)。これはどうやっても皆さんは劇場でしか見てはいけないんです。そういう振りでございます」としゃれの利いたコメントで映画をアピール。最後には横山さんから海外版の原作本を手渡され、佐藤さんは満面の笑みを浮かべていた。
トークショー後、マスコミの取材に応じた佐藤さんは、大ヒット祈願&トークショーを行った感想を、「(宣伝部に)こき使われている(笑い)」とジョークを飛ばし、「映画のためにいろいろ考えてくれているのはありがたいけれど、警務と刑事だから、宣伝部と製作サイドは……」と作品になぞらえて軽妙に語った。映画は前後編で、前編が5月7日、後編が6月11日に公開される。(遠藤政樹/フリーライター)
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