柿澤勇人:蜷川幸雄さん死去 演出は「千本ノックだった」

舞台「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」の稽古を行った柿澤勇人さん
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舞台「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」の稽古を行った柿澤勇人さん

 俳優の柿澤勇人さんが13日、東京都内で主演舞台「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」の稽古(けいこ)風景を公開した。ゆかりのある舞台演出家の蜷川幸雄さん(享年80)が12日に亡くなったことについて、「今でも信じられない」と沈痛な面持ちで語り、「僕の芝居を変えてくれた人。いつも『自分を疑えよ』っていうふうにおっしゃっていて。その言葉が僕の一番胸の中にあります」と言葉を詰まらせながら語った。

ウナギノボリ

 柿澤さんは、蜷川さん演出の舞台「海辺のカフカ」に出演。「(演出は)いわゆる千本ノックでした。『死ね、このヤロー。へたくそ、やめちまえ!』って言われて。家に帰って泣いて、40度の熱が出て。でも食らいついていって。なんとか世界ツアーが成功したときに、『おまえ本当にいい役者になったな』って言ってくれた。それがすごい励みになって、まだ芝居やりたいなって思えた」と蜷川さんとの思い出を語った。

 「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」は、1990年31歳の若さで他界した、ニューヨーク・ストリートアートの先駆者キース・ヘリングの人生をロックとポップミュージックで描くミュージカル。主人公キース役で柿澤さん、キースの友人でカメラマン・ツェン役で平間壮一さん、キースのアシスタント・アマンダ役で知念里奈さん、恋人・カルロス役で松下洸平さんが出演し、演出は岸谷五朗さんが手がける。シアタークリエ(東京都千代田区)で6月6~22日に上演。

 この日は、平間さん、知念さん、松下さん、岸谷さんも出席。岸谷さんは、蜷川さんについて「本当に演劇の神様になってしまった」と死を悼み、「蜷川さんに恥じないような作品を作れるよう頑張っていきたい」と語った。

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